富士屋ホテル仙石ゴルフコース

富士屋ホテル仙石ゴルフコース

富士屋ホテル仙石ゴルフコースは、神奈川県足柄下郡箱根町仙石原に位置する、豊かな自然に囲まれた歴史あるゴルフ場です。1917年の開場以来、多くの人々に愛され続けています。

歴史

創業と初期

富士屋ホテルの創業者である山口仙之助は、外国人向け旅館経営に乗り出し、箱根宮ノ下の老舗「藤屋旅館」を買収しました。その後、仙之助の婿養子となった金谷正造が、海外経験から一流ホテルにはゴルフ場が必要と考え、1915年にゴルフ場建設を決意しました。

建設資金調達のため「箱根ゴルフ及び銃猟倶楽部」を設立し、地元民の協力も得て、1917年4月4日に9ホールのゴルフ場建設に着手しました。コース設計はT・E・コルチェスターが担当し、村民の勤労奉仕によって同年12月に「仙石ゴルフコース」が完成しました。

経営難と富士屋ホテルによる運営

しかし、当時はゴルフをプレーする人が限られており、経営は困難を極めました。1920年7月21日、「箱根ゴルフ及び銃猟倶楽部」は解散し、仙石ゴルフコースは富士屋ホテルが運営することとなり、ホテル宿泊客の娯楽施設として、パブリックコースとなりました。

関東大震災からの復興とコース改造

1923年の関東大震災でコースは一部崩壊しましたが、1927年には復旧。その後、赤星四郎の設計によりコース改造が行われ、1930年4月に完成記念の祝賀トーナメントが開催されました。1935年には、18ホール規模のコースが開場し、1936年には「花御殿」が竣工、「仙石原ゴルフ・クラブ」と改称されました。

戦争と米軍による接収

1937年に日中戦争が勃発すると、観光客は激減。太平洋戦争中には、ゴルフ場の一部が開墾され農地となり、クラブハウスは獨逸協会に貸与されました。終戦後、1945年10月20日からは全施設が連合国軍将兵とその家族のための施設として使用されることになりました。1950年の朝鮮戦争時には、アメリカ軍の避難民収容施設としても利用されました。

復興と100周年

1952年2月に米軍の接収が解除され、パブリックコースとして経営が再開されました。その後、経営権が国際興業グループに移り、1979年には新クラブハウスが完成、「富士屋ホテル仙石ゴルフコース」と改称されました。そして、2017年7月28日、開場100周年を迎えました。

コース情報

• - 開場日: 1917年7月28日
• - 設計者: T・E・コルチェスター、赤星四郎
• - コースタイプ: 丘陵コース
• - ホール数: 18ホール
• - パー: 72
• - ヤード数: 6,200ヤード
• - コースレート: 72.4
• - グリーン: 2グリーン、ベント（ペンクロス）

アクセス

• - 鉄道: JR東海道新幹線 小田原駅よりタクシーで約45分
• - 道路: 東名高速道路 御殿場ICより約15分

エピソード

• - 皇太子時代昭和天皇が毎週ゴルフをプレー。
• - マッカーサー元帥婦人、アイゼンハワー元帥などが来場。

富士屋ホテル仙石ゴルフコースは、その長い歴史の中で、多くの人々に愛され、様々な出来事を経験してきました。現在では、美しい自然の中でゴルフを楽しめる、魅力的な場所として知られています。

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