富士急静岡タクシー

富士急静岡タクシー株式会社

富士急静岡タクシー株式会社（ふじきゅうしずおかタクシー）は、静岡県三島市に拠点を置く富士急グループの一員であり、地域における重要な交通インフラを担う事業者です。主にタクシー事業を展開していますが、近年では地域住民の利便性向上を目的としたコミュニティバスの運行も受託しています。

会社の歩み（沿革）

当社の歴史は、1954年2月に「伊豆タクシー株式会社」として設立されたことに始まります。創業から順調に事業を拡大し、1968年10月には、現在の主要拠点となる沼津および御殿場に新たな営業所を開設しました。これにより、事業エリアを着実に広げていきました。

1987年6月には、「富士急伊豆タクシー株式会社」へと社名を変更しました。この変更は、富士急行グループとの連携強化を示すものであり、グループの一員としての位置づけを明確にしました。

2000年代に入ると、地域からの公共交通へのニーズに応える形で、コミュニティバスの運行に携わるようになります。2005年4月には、三島市からの委託を受け、三島市自主運行バス「きたうえ号」の試験運行を開始しました。この試験運行は成功を収め、翌年の2006年4月1日からは本格的な本運行へと移行しました。当初の運行区間は三島駅と芙蓉台入口を結んでいましたが、地域の要望に応え、2007年9月1日には時刻改正と同時に運行区間を延長し、芙蓉台入口から北上文化プラザまでを結ぶようになりました。

そして、さらなる事業展開と地域密着を目指し、2017年4月1日に現在の社名である「富士急静岡タクシー株式会社」へと変更されました。この社名変更は、静岡県東部地域におけるタクシーおよびバス事業の中心的役割を担う意思を表しています。

事業内容

当社の主な事業は、地域における旅客運送を担うタクシー事業です。安全で快適な移動サービスを提供し、地域の皆様の生活やビジネスを支えています。

また、近年は地域の公共交通維持・活性化に貢献するため、コミュニティバスの運行も手掛けています。具体的な運行路線は以下の通りです。

• - 三島市自主運行バス「きたうえ号」: 三島市からの委託により運行されています。主に三島駅北口周辺と北上地区を結ぶ生活路線として、地域の高齢者や学生など、多くの住民にとって欠かせない移動手段となっています。運行には、通常のタクシー車両よりも定員の多いジャンボタクシー車両が使用されています。
• - 沼津市コミュニティバス「ミューバス原・浮島線」: 沼津市からの委託により、平成31年（2019年）より運行を開始しました。沼津市の原・浮島地区における地域内移動および主要駅へのアクセスを支援しています。こちらも、ジャンボタクシー車両を使用して運行しています。

これらのコミュニティバス運行は、地域の公共交通空白・不便地域の解消に貢献し、地域住民の外出機会の確保や生活の質の向上に寄与しています。

本社および営業所

富士急静岡タクシー株式会社は、静岡県東部地域に3つの拠点を構え、事業を展開しています。

• - 本社（三島）営業所: 静岡県三島市南二日町1丁目35番地に所在し、会社の管理部門と三島エリアの営業機能を担っています。
• - 沼津営業所: 静岡県沼津市松長757番地に所在し、沼津エリアでのタクシーおよびコミュニティバスの運行拠点となっています。
• - 御殿場営業所: 静岡県御殿場市竈1917番地10に所在し、御殿場エリアにおけるタクシーサービスを提供しています。

これらの拠点を中心に、各地域に密着したサービスを提供しています。

富士急静岡タクシー株式会社は、富士急グループの一員として、今後も地域に根ざした安全・安心な輸送サービスを提供し、地域社会の発展に貢献していくことを目指しています。詳細な情報やサービス内容については、同社の公式サイトをご参照ください。

参考資料：『2009 静岡県会社要覧』財団法人静岡経済研究所

関連項目：富士急行

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