富士西公園

富士西公園（ふじにしこうえん）は、静岡県富士市入山瀬に所在する都市公園です。この公園は、上部を通過する新東名高速道路の高架下空間と、その北側に広がる緩やかな斜面地（丘陵地帯）を一体的に利用して整備されています。公園の公式な所在地は、静岡県富士市入山瀬772-1です。

公園は大きく分けて二つのエリア、すなわち斜面地エリアと高架下エリアで構成されています。北側の斜面地は、主に広大な芝生が広がる開放的な空間です。ここには、イベント開催に適した広い会場エリアや、様々な球技などに利用できる多目的広場、そして自由に散策したり休憩したりするのに適した自由広場が設けられています。さらに、小さなお子様から楽しめるよう、様々な遊具が設置された遊びの広場もあり、週末には多くの家族連れで賑わう人気のスポットです。

一方、新東名高速道路の高架下部分も公園の重要な一部として活用されています。このエリアには、公園利用者が車で訪れる際に便利な駐車場が整備されています。高架下という特性を活かし、雨天時でも利用可能なスポーツコートや、砂場、多様な遊具、そしてバスケットゴールを備えたプレイグラウンドが設けられており、子供から大人まで様々な活動が楽しめます。現在、この高架下エリアではテニスコートの建設が進められており、完成すればさらにスポーツ施設の充実が図られる予定です。

斜面地エリアと高架下エリアの間は道路によって分断されていますが、利用者の安全と利便性を考慮し、二本の歩行者専用橋が架けられています。これにより、公園内の移動がスムーズに行えるよう配慮されています。

公園内には、利用者の快適な滞在をサポートするための施設も充実しています。複数箇所に清潔なトイレが設置されているほか、休憩所としても利用できる公園センターが設けられています。公園センターの隣には、地元のボランティア団体である富士市花の会によって丹精込めて手入れされた美しい花壇があり、四季折々の花々が訪れる人々の目を楽しませ、公園全体に彩りを添えています。

富士西公園は、その特徴的な景観と多様な空間から、テレビドラマのロケ地としても利用された実績があります。具体的には、2010年5月22日に放送されたフジテレビ系列のドラマスペシャル『シバトラ〜さらば、童顔刑事スペシャル〜』において、高架下の駐車場部分が撮影に使用されました。

公園の周辺環境も、市民生活や交通の要衝となっています。公園の上部を新東名高速道路が通り、比較的近い距離に新富士インターチェンジがあります。また、公園の近くには主要地方道である国道139号線も通っており、車でのアクセスが良い立地です。教育施設としては、富士市立鷹岡中学校が近接しています。その他、地域の文化施設である富士文庫や、日帰り入浴施設である鷹の湯なども周辺にあり、公園での活動と合わせて立ち寄ることも可能です。

富士西公園は、広大な敷地と多様な機能を持ち合わせ、スポーツ、レクリエーション、子供の遊び、休息、地域イベントなど、幅広い目的に対応できる、地域にとって重要な役割を担う公園施設です。

もう一度検索