富士通ITプロダクツ

株式会社富士通ITプロダクツ

株式会社富士通ITプロダクツ（ふじつうアイティープロダクツ、英語名称：FUJITSU IT PRODUCTS LIMITED）は、石川県かほく市に本社を置く、日本の主要なコンピュータシステム製造メーカーです。日本の大手IT企業である富士通株式会社の全額出資による完全子会社として運営されています。

概要と沿革

同社の設立は2002年に遡ります。当時、親会社である富士通株式会社と、富士通グループに属する株式会社PFUは、それぞれのコンピュータシステム生産分野におけるノウハウと設備を集約し、より効率的かつ高品質な製造体制を構築することを目指しました。この目的のもと、両社の合弁事業として株式会社富士通ITプロダクツが誕生しました。設立以来、同社はコンピュータシステムの製造拠点として機能しており、CPUの生産といった根幹部分から、最終的な製品本体の組立に至るまで、一貫した生産プロセスを同一工場内で行える体制を構築しています。

主な製品分野

富士通ITプロダクツが手掛ける製品は、主に法人向けのITインフラストラクチャを構成する重要なコンポーネントです。主な製品カテゴリとしては、以下のものが挙げられます。

サーバー: 企業の基幹業務やデータ処理を支える高性能なコンピュータシステム。
ストレージ: 大量のデータを安全かつ効率的に保管・管理するための装置。
理化学研究所との共同開発関連製品: 特に国家的な科学技術プロジェクトに用いられる高性能計算システム。

スーパーコンピュータの製造

同社は、日本の計算科学研究を飛躍的に進化させたフラッグシップスーパーコンピュータの製造を担ったことで、特に広く知られています。富士通株式会社と国立研究開発法人理化学研究所が共同で開発を進めた次世代スーパーコンピュータシステム「京」（けい）は、富士通ITプロダクツの工場で製造されました。「京」の最初のユニットは2010年9月28日に出荷され、その後、世界の計算科学分野で卓越した成果を生み出す基盤となりました。

「京」の成功と実績を受け、その後継機であるスーパーコンピュータ「富岳」（ふがく）の製造も、引き続き富士通ITプロダクツが担当しました。「富岳」は「京」と同様に、石川県かほく市にある本社工場で生産されています。2019年12月2日には、兵庫県神戸市にある理化学研究所計算科学研究センターに向けて、「富岳」の初号機が出荷されました。「富岳」は現在、様々な分野の最先端研究や社会課題の解決に活用されており、世界最高水準の計算能力を持つシステムとして国内外から注目されています。また、「京」および「富岳」という日本を代表するスーパーコンピュータが石川県で製造されたという縁から、理化学研究所は2020年1月25日に金沢歌劇座（石川県金沢市）で「スーパーコンピュータ「富岳」を知る集い」という一般向けのイベントを開催するなど、製造拠点となった地域との交流も行われています。

所在地

富士通ITプロダクツの主要な拠点情報は以下の通りです。

本社・工場
〒929-1196 石川県かほく市笠島ト1番地1
同社の主要な生産および開発活動が行われる中心的な拠点です。
沼津分室
〒410-0396 静岡県沼津市宮本140番地
一部の業務機能を持つ拠点です。

関連情報

PFU: 同社設立時の合弁相手であり、現在も富士通グループの一員であるIT関連企業。

外部リンク

* 富士通ITプロダクツ公式サイト

（注：本記述は公開情報に基づいており、今後の活動や製品展開により内容は変更される可能性があります。）

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