富富富

富富富（ふふふ）

富富富（ふふふ）は、日本のイネの品種および銘柄で、富山県が開発した新たな米の代表格です。この品種は、2017年3月26日に公募で名称が決定し、9411件の提案から「ふふふ」という音が持つ食後の幸せな感情を意識したことが選ばれました。この名前は、富山の自然豊かな水や大地、そして農家の努力によって育まれた稲を象徴しています。富富富は、2017年の秋に先行販売を迎え、翌2018年秋から本格的に流通し始めました。育成系統名は『富山86号』という名前が付けられています。

特徴

富富富は、高温や病気に強く、倒伏に強い特性を持つことで知られています。これにより、従来のコシヒカリの課題を克服するとともに、出穂期は3～5日遅れても高品質なお米を育てることができます。また、この品種は高温でも白未熟粒が少なく、炊き上がりの見た目も美しく、つややかで透明感があることが特長です。さらに、甘みが強く、極上の旨味と粘りを持ち合わせており、食味の面でも非常に評価されています。

農業への配慮

富富富は、いもち病に対する抵抗性が強いため、低農薬での栽培が可能です。この点は、環境への影響を考慮した円滑な農業を実現する上で非常に重要です。コシヒカリと比較して、稈長が約20cm短いことも特に注目されています。収量は、同じコシヒカリ並みでありながら、短い草丈によって倒伏するリスクを減少させています。

開発の経過

富富富は、その開発過程が長い歴史を持ちます。2007年に富山県農業研究所での研究が始まり、高温時でも高品質を保つ遺伝子の探索が行われました。2012年には、コシヒカリの優れた特性を持つ米との交配が行われ、この中から選ばれた特性を持つ米を基に、2014年に最も食味が優れた系統が選抜されました。その後、2016年には品種登録の出願が行われようやく現代の富富富が誕生しました。

プロモーション

特に注目を浴びた点が、木村文乃を起用したCMでした。2018年と2019年に放送されたこのCMは、富富富の魅力を幅広い層に伝える役割を果たしました。

参考文献と関連項目

この米品種には、「コシヒカリ」や「新之助」、「いちほまれ」といった他の有名な米と関連付けられる話題が多く、米の食味分析評価コンクールなどでも高評価を受けています。さらに、関連する文献としては、2018年に日本食糧新聞社が編集した「全国お米のこだわり銘柄事典」が挙げられます。

リンク先には、公式サイトやFacebookページがあり、最新情報を得ることができます。富山の誇りを代表する新しい米、富富富は、多くの人々を笑顔にすることを目的としています。

もう一度検索