富山地方鉄道上滝線

上滝線について

上滝線（かみだきせん）は、富山県富山市の南富山駅から中新川郡立山町の岩峅寺駅までを結ぶ鉄道路線で、富山地方鉄道が運営しています。この路線は、魅力的な観光地へのアクセス路として多くの利用者に愛されています。

路線概要

上滝線は全長12.4km、全線が単線の構造であり、11の駅があります。直流1500Vによって電化されており、自動閉塞式の運行方式を採用しています。最高速度は70km/hで、スムーズな移動が可能です。主な駅には、南富山駅、上滝駅、岩峅寺駅などがあります。

歴史

上滝線は1921年に鉄道路線として開業しました。最初の区間は南富山駅から上滝駅までで、同年内に岩峅寺駅まで延長され、1943年には富山地方鉄道に統合されました。この路線はもともと貨物輸送のために設計されましたが、1960年代に自動車の普及が進むと、貨物営業の廃止が進められました。1969年には南富山駅から岩峅寺駅間が独立した上滝線として運用されるようになりました。

増便実験

上滝線では2005年と2011年に利用促進のための増便実験が行われました。初回は日中の運行本数を平日30本に増やし、運賃を値下げする試みが行われましたが、利用者の周知が不足していたため、大きな効果は得られませんでした。また、2011年には平日の日中に新たな運行を設ける実験が行われましたが、こちらも朝ラッシュの増発は見送られています。

運行形態

全ての列車は電鉄富山駅を基点として運行されており、各駅停車の形式です。岩峅寺行きは立山線と接続するため、経路の表示は異なりますが、通常は不二越線と一体運用され、「不二越・上滝線」として愛称されることもあります。特に観光シーズンや行楽期間には、多くの観光客が利用します。

将来の計画

未来には、富山軌道線との直通運転が行政主導で検討されています。過去にも試みが行われ、架線電圧の調整などが検討された経緯がありますが、地形的な条件から難しい面もあるようです。この計画が進行すれば、地域の交通網のさらなる充実が期待されます。

駅一覧

上滝線は全線が富山県内に所在します。また、過去には南富山駅で笹津線との接続もありました。現在も観光地や地域の交通手段として重要な役割を果たし続けています。

このように、上滝線は地域の生活や観光に深く結びついている路線であり、今後の発展が期待される貴重な交通機関です。

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