富山師範学校

富山師範学校の歴史

富山師範学校は、現代の富山大学教育学部の前身の一つであり、歴史的には教員養成を目的とした教育機関です。校舎は、富山県富山市の西田地方にあり、1949年には現在の富山大学の敷地内に位置していました。その歴史は1873年まで遡り、当時は新川県講習所として設立されました。この学校の変遷は、地域の教育界に深い影響を与えてきました。

新川県立期

1873年の10月3日、教員養成のために新川県講習所が設立されました。初めは北新町の民家を借りての開校でしたが、1875年には旧富山藩の穀倉跡に洋風校舎が新たに建設されます。同年12月に新川県師範学校へと名称が改められました。

石川県立期

1876年には、女子部が設立され、更に同年、新川県が石川県に編入されると、学校名も石川県富山師範学校へと変更されました。1877年には新たに致遠中学校が師範学校内に設置されますが、1880年にはこの中学校は廃止されます。その後、学校は石川県第二師範学校と改称され、旧藩校の広徳館跡地に移転しました。1883年には、富山県が成立し、富山県富山師範学校と改名されました。

富山県立期

1884年に再び名称が富山県師範学校に変更され、1886年には尋常師範学校となります。1898年には文部省令による改正で富山県師範学校としての制度が確立され、1905年には西田地方に移転しました。この移転に伴い、高等女学校が新たに設立され、女子部は堀川の校舎に移転されました。

終戦後の官立期

1943年には国に移管されて官立富山師範学校として新たなスタートを切り、1949年には国立富山大学に統合されます。これにより、富山師範学校は新たな教育機関としての役割を果たすこととなりました。

歴代校長と著名な出身者

富山師範学校の歴代校長には、三宅五郎三郎や小野恒剛、安藤季雄などが名を連ねており、それぞれが教育の発展に寄与しました。また、この学校からは著名な出身者も多く、杉原一雄（元参議院議員）、東一雄や布尾良策（共に洋画家）などがいます。

結論

富山師範学校は、明治時代から昭和にかけて教員養成の中心的な役割を果たしてきました。その長い歴史は、地域の教育界、ひいては日本の教育史に重要な位置を占めています。現在は富山大学として教育の中心として機能し続け、当校からの伝統と教えを受け継ぎながら、新たな時代に向かって進んでいます。

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