富山新港火力発電所

富山新港火力発電所について

富山新港火力発電所は、富山県射水市に位置する北陸電力が運営する火力発電所です。この発電所は、石油、石炭、そしてLNG（液化天然ガス）を利用しており、地域の電力供給に大きく貢献しています。

設立と歴史

発電所の設立は1972年にさかのぼります。同年の3月15日に建設所を設置し、7月12日には起工式を行いました。そして、1974年10月18日には1号機が運転を開始しました。その後、1981年には2号機が追加され、運用を拡大しました。

隣接する富山新港共同火力発電所は、さらに古く1971年に1号機が稼働を始め、続いて2号機が1972年に運転を開始しました。この発電所は1984年に燃料を重油から石炭へと転換し、1988年には出力がそれぞれ増加する改良が加えられています。

2004年に北陸電力が富山共同火力発電を合併し、富山新港火力発電所の名称で統一されました。また、1998年5月にはISO14001認証を取得し、環境への配慮を強化しています。

発電設備と技術

発電所の総出力は166.47万kW（2020年10月1日時点）で、各号機の詳細は以下の通りです。

• - 石炭1号機（旧富山新港共同火力発電所1号機）

定格出力: 25万kW
使用燃料: 石炭（1984年11月に重油から転換）
営業運転開始: 1971年9月23日

• - 石炭2号機（旧富山新港共同火力発電所2号機）

定格出力: 25万kW
使用燃料: 石炭（1984年12月に重油から転換）
営業運転開始: 1972年6月1日

• - 1号機

定格出力: 50万kW→24万kW（運転休止中）
使用燃料: 原油（2020年10月1日より運転休止中）
営業運転開始: 1974年10月18日

• - 2号機

定格出力: 50万kW
使用燃料: 原油 & LNG
営業運転開始: 1981年11月1日

• - LNG1号機

発電方式: 1,500℃級コンバインドサイクル発電
定格出力: 42.47万kW
使用燃料: LNG
熱効率: 約59％超（低位発熱量基準）
営業運転開始: 2018年11月21日

最近では、石炭1号機をLNGに置き換えるリプレース計画が進められ、最初の段階として2015年に工事が始まりました。最終的には、2024年度までに2号機もLNG対応の改良が予定されています。

環境への配慮

富山新港火力発電所は、環境保護を重視しており、興味深い取り組みも行っています。特にISO14001認証を取得することにより、環境マネジメントシステムの向上を目指し、持続可能なエネルギー供給を志向しています。これにより、地域の環境保護にも寄与しています。

このように、富山新港火力発電所は、北陸地方の重要なエネルギー供給拠点であるだけでなく、最新の技術と環境対策を兼ね備えた発電施設として、今後のエネルギー政策にも影響を与える存在です。

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