富山県の廃止市町村一覧

富山県における廃止市町村一覧：1889年以降の市町村合併と変遷

本稿では、1889年（明治22年）4月1日の市町村制施行以降、富山県において合併や統合などにより廃止された市町村を網羅的に解説します。単なる名称変更や所属郡の変更のみのケースは除外しています。

廃止の経緯

市町村の廃止は、大きく分けて以下の3つのケースに分類されます。

1. 町制・市制施行による廃止: 村が町制を施行したり、町が市制を施行した場合、元の名称が残らない限り、当該市町村は廃止されたものとして扱います。ただし、名称の変更のみの場合は対象外です（例：滑川町→滑川市）。
2. 合併による廃止: 市町村合併には、編入合併と新設合併があります。編入合併では、存続する市町村は廃止とはみなされませんが、廃止された市町村は一覧に含まれます。新設合併では、旧自治体は全て廃止され、新設された市町村は一覧に含まれます。旧名称が残る場合も、旧自治体は廃止されたものとして記録されます（例：旧・富山市→新・富山市）。
3. 分割・分立による廃止: 市町村が分割された場合、分割された市町村は廃止されたものとして扱います。一方、分立の場合は、分立してできた新たな市町村は存続市町村として扱われ、元の市町村の廃止は対象外となります。

各年代の廃止市町村

以下、年代別に富山県で廃止された市町村を詳細に示します。

～1899年

東礪波郡能美村 (1898年8月26日)：北野村と蓑谷村への分割により廃止。

1900年～1909年

この期間は、廃止市町村はありませんでした。

1910年～1919年

射水郡掛開発村 (1917年5月15日)：高岡市と能町村、二上村への分割編入により廃止。

1920年～1929年

婦負郡桜谷村 (1920年4月1日)：富山市への編入により廃止。
射水郡下関村 (1925年8月1日)：高岡市への編入により廃止。
婦負郡東呉羽村 (1926年7月1日)：富山市への編入により廃止。
中新川郡東三郷村・西三郷村 (1926年12月10日)：三郷村の新設合併により廃止。
射水郡横田村・西条村 (1928年6月1日)：高岡市への編入により廃止。

1930年～1939年

射水郡二上村 (1933年8月1日)：高岡市への編入により廃止。
上新川郡奥田村 (1935年4月1日)：富山市への編入により廃止。

1940年～1949年

この期間は、多くの市町村合併が行われました。以下に主要な例を示します。詳細は、個々の市町村の項を参照ください。
福岡町、桜井町、東山村、呉羽村など、多くの新設合併が実施されました。また、富山市、高岡市への編入合併も多数行われました。

1950年～1959年

この期間も、多くの市町村合併が行われました。魚津市、氷見市など、新たな市も誕生しました。旧自治体の大部分が、新設合併や編入合併により廃止されています。

1960年～1969年

* 富山市、高岡市、小矢部市などへの編入合併が継続して行われました。

1970年～1999年

この期間は、廃止市町村はありませんでした。

2000年～

2000年以降も、大規模な市町村合併が実施され、南砺市、射水市など、新たな市が誕生しました。これにより、多くの旧市町村が廃止されています。

まとめ

本一覧は、富山県の市町村合併の歴史を反映したものです。これらの合併により、富山県の行政区域は大きく変貌しました。各市町村の合併・廃止の経緯は複雑であり、詳細な情報は、それぞれの市町村史や富山県史などを参照することが推奨されます。

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