富山県消防防災航空隊

富山県消防防災航空隊

富山県消防防災航空隊（とやまけんしょうぼうぼうさいこうくうたい）は、県内の消防本部を支援し、消防活動や救助、救急活動を行うために設置された航空救助部隊です。1996年4月から、富山県防災航空センターを基地として運営されており、愛称『とやま』として知られる消防防災ヘリコプターを使用して、県民の生命や財産を守るために空から多岐にわたる消防防災活動を積極的に展開しています。

概要

この部隊は、市町村や消防機関の協力を得て様々な活動を行っています。特に富山県は3,000m級の山岳地帯を有する地域であり、立山や剱岳などの山域があるため、山岳救急や救助活動は非常に重要です。このため、富山県警の山岳警備隊や航空隊と密接に連携し、高度な救助技術と連携を駆使し、他の県と比べても独特の活動スタイルを持っています。

機能

富山県の消防防災ヘリコプターは、単なる消火活動や救急搬送だけでなく、以下のような広範な役割も担っています。

• - 空飛ぶ消防車として林野火災における消火活動に加わります。
• - 空飛ぶ救急車として傷病者の迅速な搬送を行います。
• - 空飛ぶ広報車として、地域の防災意識の向上を図るための広報活動にも注力しています。

また、災害が発生した場合には他県との応援協定に基づき、広域的な支援活動も行い、2004年の新潟県中越地震や2011年の東日本大震災などの大規模災害時においても、緊急消防援助隊としての重要な役割を果たしています。

任務

富山県消防防災航空隊の主な任務には、以下が含まれます。

• - 各種災害における住民への避難誘導や警報の伝達
• - 山岳救助や水難救助などの捜索・救助活動
• - 地震や風水害時の被災者救出・搬送
• - 林野火災における消火活動
• - 災害時における緊急用物資の輸送
• - 傷病者の緊急救急搬送
• - 統計データや情報収集活動、広報活動

機体について

富山県消防防災航空隊が使用する機体は、アグスタウエストランド AW139であり、旧機種としてベル412も運用されていました。これらの機体は、様々な任務を果たすべく特別な装備が施されています。以下がその一部です。

• - GPSマップ装置
• - 緊急医療ベッド
• - ホイスト・リペリング装置
• - 消火バケットやドロップタンク
• - カーゴフック
• - 投光装置
• - 機外拡声装置
• - 安定装置付きビデオカメラ

このように、富山県消防防災航空隊は厳しい自然条件における安全の確保と、いかなる災害にも迅速に対応できる体制を整えており、地域住民の信頼を得ながら活動しています。

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