対馬市立浅海中学校

対馬市立浅海中学校について

対馬市立浅海中学校は、長崎県対馬市美津島町小船越に位置していた公立の中学校です。この学校は、2020年の3月に閉校され、その後、対馬市立豊玉中学校および対馬市立大船越中学校に統合されました。学校の設立は1984年まで遡り、当初は養和中学校と鴨居瀬中学校が統合される形で美津島町立浅海中学校が設立されました。

歴史的背景

1984年に設立された浅海中学校は、教育制度が大きく変わった日本の戦後期に始まりました。戦後の1947年、学制改革が実施された際、旧・養和国民学校と旧・鴨居瀬国民学校の高等科が改組され、併設の中学校が設立されました。その後、美津島町の成立に伴い、町立の養和小学校および中学校へと改称されることになります。養和中学校は1984年まで存在し、続いて鴨居瀬中学校も統合される形で浅海中学校が設立されました。

校訓と校歌

浅海中学校の校訓は「克己・友愛・勤労」とされており、生徒たちの人間的成長を促すことが期待されていました。校章は中央に「中」の文字が配置されたシンプルなデザインで、校歌は白井傅の作詞、宮内幸治の作曲によって作られました。校歌は全3番から成り、各番に校名の「浅海中学校」が登場します。

校区と小学校

校区は対馬市美津島町のいくつかの地域、具体的には大山、小船越、芦浦、賀谷、濃部、鴨居瀬、鴨居瀬住吉、赤島などが含まれます。また、校区内の小学校は対馬市立美津島北部小学校です。

教育の変遷

浅海中学校は、1984年に設立されてからさまざまな教育活動を行い、中でも1994年にはプールが完成し、身体教育の一環として利用されていました。また、2003年には韓国の熊村中学校と姉妹校の締結を行い、国際交流の一端も担いました。2004年には対馬市の成立に伴い名称が変更され、対馬市立浅海中学校となりました。

閉校の歩み

2020年3月の閉校式をもって、長きにわたった歴史を終えました。同年の3月31日には、新たに対馬市立豊玉中学校および対馬市立大船越中学校へと統合がなされました。このことは地域の教育環境の変革ともいえ、今後の教育の在り方を考えさせられる出来事でした。

アクセスと周辺

浅海中学校の最寄りのバス停は対馬交通の「鴨居瀬入口」で、国道382号線にも面していたため、周辺地域とのアクセスも良好でした。近隣には対馬市立美津島北部小学校や対馬南警察署の芦浦警察官駐在所がありました。

このような歴史を持つ対馬市立浅海中学校は、地域の教育に寄与し続けた存在であったと言えるでしょう。その閉校は市民にとって大きな出来事であり、学校が持っていた伝統や教育理念は、今後も地域に息づいていくことでしょう。

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