対馬防備隊

対馬防備隊について

対馬防備隊（つしまぼうびたい）は、海上自衛隊に所属し、佐世保地方隊の一部として活動しています。対馬市美津島町竹敷に本部が設置されており、重要な海域の防衛と監視を担当しています。特に、対馬周辺海域は、朝鮮半島と日本、さらには東シナ海と日本海を結ぶ重要な交通路であるため、その役割は非常に重要です。また、対馬には旧陸軍の要塞が存在し、歴史的にも防衛の要所として機能してきました。

概要

対馬防備隊は、竹敷に本部を置き、周辺の上対馬、下対馬、壱岐にそれぞれ設置された警備所によって構成されています。各警備所の長は3等海佐で、レーダー等を用いて対馬近海を航行する艦船の監視を行っています。1998年の時点で隊員数は約240名であり、高度な監視技術を駆使しているのが特徴です。特に、上対馬警備所の望遠鏡は韓国沿岸のタクシーの識別が可能とされるほどの高解像度を持ち、驚くべき技術の進歩を反映しています。

対馬海峡に設置された水中固定聴音装置については、海上自衛隊が国会で説明していますが、その詳細は公には明かされていません。けれども、潜水艦の情報を収集することが、対馬防備隊の重要な任務の一つであると考えられています。

このように、対馬防備隊は海上自衛隊の一部として、日本の海洋領域を守る重要な役割を担っています。加えて、陸上自衛隊の対馬警備隊や航空自衛隊の防空レーダーサイトも所在しており、主に朝鮮半島方面を警戒する態勢を整えています。また、海上保安庁も対馬において同様の機関を置いており、法執行の観点からも重要な役割を果たしています。

沿革

対馬防備隊は、1954年に佐世保基地警防隊が設置されたことを起源としており、その後の経緯は次の通りです。1959年には佐世保防備隊隷下に編成替えされ、1960年には地方総監部直轄の対馬監視隊が新たに編成されました。1963年には壱岐監視隊も新設され、防衛体制が強化されることとなります。

1970年には「対馬防備隊」として新たに編成が行われ、こちらは佐世保地方総監部直轄となりました。これによって、上対馬警備所、下対馬警備所、壱岐警備所がその傘下に収められ、より整然とした防備体制が整えられました。

部隊編成

防備隊本部は、総務科、補給科、防備科を含む構成となっています。具体的な編成は次の通りです：

• - 防備隊本部
• - 通信所
• - 上対馬警備所
• - 下対馬警備所
• - 壱岐警備所

なお、関連する施設として、対馬には陸上自衛隊の駐屯地や航空自衛隊の基地も所在しており、防衛の一環として国境警備に貢献しています。

対馬防備隊は、地理的にも戦略的にも非常に重要な位置にある部隊であり、今後もその任務は続いていくことでしょう。

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