寿 (松本市)

寿地区の概要

長野県松本市の南東に広がる寿地区は、寿台、寿北、寿中、寿南の4つの住居表示実施地区と、大字寿小赤、大字寿白瀬渕、大字寿豊丘、大字松原の4つの大字から構成されています。この地域は、高度経済成長期に松本市の郊外住宅地として開発が進められ、大規模な団地が数多く建設されました。

歴史

寿地区は、かつて松本藩の領地でしたが、1618年に藩主の石高調整のため、高島藩に5000石分が割譲されました。この歴史的な背景が、現在の寿地区の地域区分にも影響を与えています。

各地区の詳細

寿台

寿台は、寿地区で最も早く開発が始まった地区で、1丁目から9丁目まで住居表示が実施されています。寿台団地が中心で、かつては寿東簡易郵便局がありましたが、現在は閉局しています。最寄りの郵便局は、内田にある片丘郵便局です。1973年11月1日に全域で住居表示が実施されました。

寿北

寿北は、1丁目から9丁目まで住居表示が実施されており、上瀬黒村、下瀬黒村、竹渕村として存在していました。瀬黒地区が最も古く、竹渕地区がそれに次ぎます。寿田町地区は近代以降に誕生しました。田川と牛伏川が流れ、五千石街道が通っています。長野県松本技術専門校やポリテクセンター松本があり、寿田町団地や豊丘住宅、竹渕住宅などの大規模な団地群が存在します。また、寿運動公園や神社、寺院なども点在しています。郵便局は寿簡易郵便局があります。1994年2月28日に1〜2丁目、1995年10月30日に3〜9丁目で住居表示が実施されました。一部は、大字芳川平田から編入された経緯があります。

寿中

寿中は、1丁目と2丁目が住居表示されており、江戸時代は百瀬村、南百瀬村と呼ばれていました。田川と五千石街道に挟まれた地域で、県道沿いには郊外型の商店が見られます。寿百瀬団地など住宅が中心で、近年宅地化が進んでいます。1999年9月7日に1丁目、2000年11月20日に2丁目の住居表示が実施されました。

寿南

寿南は、1丁目のみが住居表示されており、2000年11月20日に実施されました。

寿白瀬渕

寿白瀬渕は、大字として残っており、旧白瀬渕村の一部です。旧白姫村が中心で、長野県道287号線が通っています。牛伏川には白姫橋と新白姫橋が架かっています。寿東保育園があります。

寿豊丘

寿豊丘は、大字であり、旧百瀬村、南百瀬村、白川村から成ります。県道289号線と287号線が通り、瓊林院や寿小学校、寿台図書館、寿台体育館などの施設があります。松原を挟んで飛び地があり、その中に松本ろう学校などの教育施設や医療機関が存在します。横内や豊町などの俗地名もあります。

寿小赤

寿小赤は、大字で、旧小池村と旧赤木村から成ります。小池の一部は住居表示により寿南となりました。

松原

松原は、大字で、松原中央公園を中心に、東、北、南に公園が点在します。松原ショッピングモールや松原台診療所、アップルランド寿店、八十二銀行寿支店があります。片丘郵便局が南西端に位置します。周囲は寿台、寿豊丘、内田、中山、寿白瀬渕に囲まれています。寿豊丘の飛び地が点在しています。

交通

寿地区には、県道287号線、288号線、289号線が通っており、バス路線が複数乗り入れています。松原地区では、バス路線が過去に何度も変更されています。近年では、オンデマンドバス「るーと松本」が運行を開始し、バス路線がないエリアや廃止されたエリアでの移動手段を補完しています。

脚注

寿地区の変遷と多様な要素が、この地域の個性を形作っています。

関連項目

* 寿村

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