牛伏川

牛伏川（うしぶせがわ）

概要

牛伏川は、長野県松本市を流れる信濃川水系の一級河川です。松本市の南東部に位置する鉢伏山に源を発し、扇状地を形成しながら農地や住宅地を流れ、松本市並柳で田川に合流します。

地理

牛伏川は、その源を鉢伏山に持ち、山地から平野部へと流れる過程で扇状地を形成しています。この地形は、川が運搬してきた土砂が堆積することで作られ、周辺の土地利用に影響を与えています。川は、松本市街地を通過し、最終的に田川へと流れ込みます。また、牛伏川は活断層として知られる牛伏寺断層に沿って流れており、地形形成に大きな影響を与えています。

歴史

江戸時代には、牛伏川は「牛伏寺川（ごふくじがわ）」と呼ばれていました。元禄3年（1690年）には大洪水が発生し、下流域の諏訪藩東五千石領に甚大な砂防被害をもたらしました。その後も、数十年に一度の頻度で同様の被害が発生したため、抜本的な対策が必要とされました。大正7年（1918年）には、砂防対策として牛伏川フランス式階段工が完成しました。この施設は、川の流れを緩やかにし、土砂の流出を抑制する目的で建設されました。

流域の自治体

牛伏川の流域は、長野県松本市に位置しています。

関連情報

牛伏川フランス式階段工：大正時代に建設された砂防施設で、近代土木遺産としても注目されています。
牛伏寺：牛伏川の名前の由来となった寺院です。周辺地域には、歴史的な文化財も多く存在しています。
* 牛伏寺断層：活断層として知られており、地震発生のリスクを考慮する必要がある地域です。

牛伏川は、地域住民の生活と密接に関わりながら、その歴史を刻んできました。自然の恵みと脅威の両面を持ち合わせる川として、今後もその姿を見守っていく必要があります。

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