寿山

寿山（壽山、ことぶきやま/Shòu Shān）

台湾南部の高雄市南西の海岸に位置する寿山は、市の自然の障壁として重要な役割を果たしています。かつては高雄山、打狗山、エープヒルと呼ばれていました。地質は隆起したサンゴ礁の石灰岩で構成されており、その結果、多くの天然の洞窟が形成されています。

名称の由来

1923年（大正12年）4月22日、当時の皇太子であった裕仁親王（後の昭和天皇）が台湾を訪問した際、エープヒルに登られました。同年4月27日に裕仁親王は台湾を離れ、帰途の4月29日に誕生日を迎えられました。この日、裕仁親王は台湾第二の高峰であるシルビヤ山を「次高山」と命名するよう指示し、台湾総督府はこれを実行しました。同じ日、高雄山（エープヒル）も「寿山」と改称されました。ただし、次高山とは異なり、寿山の改名に関する告示には皇太子への直接的な言及はありませんでした。

概要

寿山には、寿山公園、龍泉寺、千光寺、法興寺、元亨寺、忠烈祠、動物園など、数多くの観光名所があります。特に寿山公園からは、高雄港の壮大な景色、西子湾に沈む美しい夕日、そして高雄市の煌びやかな夜景を望むことができます。

寿山は、高雄市民にとって欠かせない存在であり、憩いの場、休息の場、そして登山や自然観察、人文活動の場として広く利用されています。山の南側には、日本統治時代に開発された寿山公園や動物園があり、年間約30万人の観光客が訪れます。一方、北側地域は長らく軍事管制区域であったため、独特の生態系が保たれており、特にタイワンザルは寿山を代表する野生動物として知られています。

1989年以降、軍による管制が段階的に解除されたことを受け、高雄市政府は1998年に遊歩道を整備しました。これにより、寿山はさらに市民にとって身近な存在となり、休日には登山やレジャーを楽しむ人々で賑わうようになりました。寿山の自然林は、高雄市の「都市の肺」とも呼ばれています。

見どころ

寿山公園: 山頂からの眺望は素晴らしく、高雄港や西子湾の夕日、夜景を一望できます。
龍泉寺、千光寺、法興寺、元亨寺: 歴史ある寺院で、静寂な雰囲気を楽しめます。
忠烈祠: 歴史的な建造物であり、厳かな雰囲気が漂います。
高雄市立寿山動物園: 様々な動物と触れ合える人気のスポットです。
自然林: 豊かな自然が残り、多様な動植物を観察できます。特にタイワンザルは必見です。

脚注

注釈
出典

関連項目

寿山館

外部リンク

柴山舊路之旅
高雄壽山動物園
綠意盎然的柴山
褪色的柴山

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