将棋ジャーナル

将棋ジャーナル

『将棋ジャーナル』は、かつて存在した将棋専門雑誌であり、1977年に創刊され、1993年に休刊となりました。

概要

1977年8月、設立間もない日本アマチュア将棋連盟の機関誌として産声を上げました。当初は隔月刊誌として発行され、初代編集長には岸本王晴が就任しました。

1978年には、湯川博士が編集長に就任（1984年まで）。湯川の尽力により月刊化を達成するなど、発展を遂げました。当時、日本将棋連盟との間に軋轢が生じていた情勢の中、日本将棋連盟に対して不満を持つ関係者や、アマチュアの強豪棋士からの熱い支持を集め、最盛期には発行部数が1万部弱にまで達したと言われています。

しかし、『近代将棋』や『将棋世界』といった競合雑誌との競争激化により、売り上げは伸び悩み、次第に赤字が膨らんでいきました。1989年には、作家の団鬼六が編集長を引き継ぎ、発行元を将棋ジャーナル社へと移管し、雑誌の刊行を継続しました。団が編集長に就任してからは、団自身とプロ棋士との対局の模様や、当時団が面倒を見ていた真剣師の小池重明に関する話題が頻繁に取り上げられるようになりました。

それでも経営状況が好転することはなく、最終的に1993年夏の第169号をもって休刊となりました。団鬼六は、『将棋ジャーナル』の経営を引き受けたことで、作家として蓄えた私財のほとんどを失い、休刊時にはほぼ無一文の状態になってしまったと言われています。

休刊後、団鬼六が執筆していたコラムなど、一部の連載は『近代将棋』に引き継がれました。

歴代編集長

岸本王晴（創刊～1977年）
湯川博士（1978年～1984年）
横田稔（1985年～1986年）
矢口勝久（1987年～1988年）
* 団鬼六（1989年～休刊）

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