小さな経験

小さな経験（ちいさなけいけん）

1970年にリリースされたジャクソン5のシングル「小さな経験」（原題：The Love You Save）は、グループのキャリアにおいて重要な節目となる楽曲です。この曲は、彼らのセカンド・アルバム『ABC』からのシングル・カットとして発表され、モータウンとの契約後、彼らにとって3作目のシングルとなります。

楽曲は、モータウンのプロデューサー・チームであるザ・コーポレーション（ベリー・ゴーディ、フレディー・ペレン、アルフォンソ・ミゼル、ディーク・リチャーズ）がジャクソン5のために書き下ろしたものです。ジャクソン5はこの曲で、デビュー作「帰ってほしいの」から続く成功を維持し、アメリカの音楽チャートであるBillboard Hot 100とR&Bチャートの両方で1位を獲得しました。

モータウンの社長であるベリー・ゴーディ・ジュニアは、ジャクソン5のデビュー前に「3曲連続で1位になる」と予言し、彼らに自信を与えていました。その言葉が実現したこの曲は、ジャクソン5の名声をさらに高め、彼らの音楽キャリアにおける重要なマイルストーンとなりました。

「小さな経験」は、さまざまなサウンドトラックやカバー作品でも取り上げられてきました。たとえば、アメリカ映画『マシュー・マコノヒー マーシャルの奇跡』（2006年）で使用されており、多くの人々に親しまれています。

また、フィンガー5のアルバム『個人授業-First Album』（1973年）では日本語詞が付けられ、片桐和子がその作詞を担当しました。さらに、ハンソンはインディーズ時代のアルバム『Boomerang』（1995年）でこの曲を取り上げ、NONA REEVESもシングル『透明ガール』（2005年）で「ジャクソン・ファイブ・メドレー」の一曲としてカヴァーし、その後アルバム「Free Soul of NONA REEVES」（2006年）に再録されました。

「小さな経験」は、ジャクソン5の音楽だけでなく、時代を超えた魅力を持つ楽曲であり、今でも多くのアーティストに影響を与え続けています。ジャクソン5のデビューから続く成功の証として、今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

もう一度検索