小倉康嗣 (社会学者)

小倉 康嗣（おぐら やすつぐ）

1968年生まれの日本の社会学者。現在、立教大学社会学部にて准教授を務める。

略歴

小倉康嗣氏は、1992年に慶應義塾大学法学部法律学科を卒業した。大学卒業後、厚生省に入省し、行政の現場で経験を積んだ。その後、社会学の研究を志し、慶應義塾大学大学院社会学研究科に進学。1999年には同研究科の博士課程を単位取得の上退学している。

学術的な研鑽を続け、2005年には慶應義塾大学より博士（社会学）の学位を取得した。この間、日本学術振興会の特別研究員として研究活動に専念した時期や、東京外国語大学での非常勤講師として教育に携わった経験も持つ。

そして2013年、立教大学社会学部に着任し、現在に至るまで准教授として教鞭をとり、研究活動を行っている。

研究活動・人物像

小倉氏の社会学研究は多岐にわたるが、特に高齢化社会が日本人に与える影響や、多様なセクシュアリティ、ジェンダーに関する問題に焦点を当てている。これらのテーマに対し、社会学的な視点から深く掘り下げた分析を行っている。

また、小倉氏は自身のセクシュアリティについて、同性愛者であることを公にしている。これは、多様な性が存在する社会のあり方について、自身の研究活動や社会への発信において、重要な視点を提供している可能性がある。

主な著作

小倉康嗣氏の社会学研究の成果は、以下のような著作として発表されている。

単著

『高齢化社会と日本人の生き方』（慶應義塾大学出版会, 2006年）

高齢化が進む日本社会において、人々がどのように生き方を選択し、変化していくのかについて考察した著書である。

分担執筆

複数の研究者との共同作業による著作も手掛けている。

（田中弘子 編）『多様なセクシュアリティとジェンダーの公正』（明石書店, 2007年）

性やジェンダーの多様性に関する社会的な課題や、それらが公正な社会を実現するためにどのように理解されるべきかを探求した書籍の一部を執筆している。

（関修, 志田哲之 編著）『挑発するセクシュアリティ』（新泉社, 2009年）

セクシュアリティが持つ社会的な意味合いや、それが既存の規範や価値観にどのように問いを投げかけるかといったテーマについて寄稿している。

（岡原正幸 編著）『感情を生きる』（慶應義塾大学出版会, 2014年）

人間の感情が社会生活や相互作用の中でどのように生まれ、影響し合うのかといった、感情の社会学に関連する議論に参加している。

これらの著作を通じて、小倉氏は高齢化、セクシュアリティ、ジェンダー、感情といった現代社会における重要なテーマについて、社会学的な知見に基づいた考察を提示し続けている。

彼の研究と発言は、社会の多様性を理解し、包容的な社会を築くための議論に貢献していると言えるだろう。

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