小倉智昭のラジオサーキット

小倉智昭のラジオサーキット：ニッポン放送を彩った大人の青春ラジオ

2006年10月14日から2012年3月31日まで、ニッポン放送で放送された『小倉智昭のラジオサーキット』。元テレビ東京アナウンサーの小倉智昭氏が、7年ぶりにラジオパーソナリティとして復活した話題の番組でした。この番組は、前番組『福澤朗ラヂオ☆スター』の後を受け、ニッポン放送の秋季改編でスタートしました。当時、同じ時間帯には久米宏氏やみのもんた氏らも番組を持っていたことから、小倉氏へのオファーは、競争の激しい時間帯におけるニッポン放送の戦略的な布石だったと言えるでしょう。

番組コンセプトと構成

番組のコンセプトは「オトナの青春ラジオ」。毎週一つの街をテーマに、大人のためのエンターテインメントを提案しました。街の魅力をランキング形式で紹介するほか、日替わりのリクエストテーマに沿った音楽も放送。当初は、この構成が番組の中心でした。しかし、2009年のリーマンショックによる景気低迷の影響を受け、広告出稿が減少。これを機に、番組構成は大きく変更されました。前半は音楽ランキングコーナー、後半はトークゲストを招いたテーマトークへとシフトしたのです。

キャストとスタッフ

番組のパーソナリティを務めたのは、小倉智昭氏。アシスタントは、番組開始当初は杉崎美香氏が務め、2009年4月からは増山さやか氏が担当しました。リポーターには飯田浩司氏をはじめ、長田新氏、江藤麻由氏などが参加。さらに、様々なコーナーを盛り上げるため、複数の女性レポーターが「ハッピータウンレポート」を担当するなど、多彩な布陣で番組を彩りました。ニュースキャスターは、増田みのり氏、増山さやか氏、そして勝山達志氏（ニッポン放送報道部デスク）が務めていました。

放送時間と主な出来事

放送時間は毎週土曜日13:00～16:00。しかし、プロ野球やJリーグの中継、そして特別番組放送などの影響で、放送時間に変更があったり、短縮放送になったりすることもありました。特に、2011年の東日本大震災発生時には、災害報道体制に移行したため、通常番組は全て休止。しかし、小倉氏はニッポン放送のスタジオに出演し、災害報道番組を繋ぐ役割を果たしました。また、『俺たちのオールナイトニッポン40時間スペシャル』や『ラジオ・チャリティー・ミュージックソン スペシャル』などの特別番組放送時にも休止。2011年には、オールスターゲーム中継やクライマックスシリーズ中継、日本シリーズ中継、Jリーグ中継などに伴い、度々短縮放送や休止がありました。2012年3月31日、番組は終了。後番組には、『辛坊治郎ズーム　そこまで言うか！』が放送開始されました。

番組終了後

番組終了から約10年後の2022年10月17日には、『あれから10年～帰ってきた小倉智昭のラジオサーキット』が放送されました。これは、小倉智昭氏が辛坊治郎氏の番組の代理パーソナリティを務めることになった際に実現したもので、増山さやか氏と9年ぶりの共演となりました。

印象的なコーナー

番組には様々なコーナーがありました。番組開始当初は、「街」をテーマにした企画が中心でしたが、後には音楽ランキングコーナーやトークゲストを招いたコーナーなども登場。また、「ナイスミドル応援団」や「飯田浩司の曲出していこーー!!」といった、聴取者参加型のコーナーも人気を博しました。中でも「銀河系最新ニュース」は、飯田浩司氏が「ダースベ・イイダー」に扮し、報道部の放送ブースから細かいニュースを紹介するユニークなコーナーとして記憶に残っています。

まとめ

『小倉智昭のラジオサーキット』は、小倉智昭氏の個性と、ニッポン放送の戦略が融合した、バラエティに富んだラジオ番組でした。様々な出来事や変化を経験しながらも、リスナーに長く愛され続けた番組と言えるでしょう。その影響は、後番組や、10年後の復活特番にも見られるように、ニッポン放送の歴史に深く刻まれています。

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