小値賀空港

小値賀空港の概要と現状

小値賀空港（おぢかくうこう）は、長崎県北松浦郡小値賀町に位置する地方管理空港です。ここは小値賀島にあり、1985年に開港しました。この空港は、海岸沿いに一部埋め立て地を利用して建設されており、その建設費は比較的安価に抑えられています。特徴的なのは、空港の管制業務が福岡空港から遠隔で行われる「リモート空港」である点です。このシステムにより、運営コストを削減しつつ、安全なフライトを維持することが可能となっています。

かつてオリエンタルエアブリッジが運航していた定期便は、福岡空港と長崎空港へのものでした。しかし、船便と競争が生じた結果、福岡空港への便は2004年3月、長崎空港への便は2006年3月にそれぞれ運航を休止しました。その後、定期便は完全に無くなってしまいましたが、空港は現在も運用されています。主に、自家用飛行機の受け入れや、救急患者のヘリコプター移送に使用されており、地域において重要な役割を果たしています。

利用実績

小値賀空港の利用実績は、開港初期と比較すると大きく変化しています。2005年度には、定期航空路が運航されていたため、着陸回数は677回、乗降客数は3104人に達しました。しかし、2018年度においては、着陸回数は139回に減少し、乗降客数は0人という厳しい数字が示されています。これは、定期便の運航が停止した影響を強く反映しています。

存続に関する議論

2006年の運航休止以降、小値賀空港の将来については長崎県と関係自治体の間で存続や廃止に関する議論が続いています。廃止して跡地を有効利用する案や、滑走路を維持して災害時のライフラインとして活用する案など、さまざまな意見が出ているのです。地域住民にとって、この空港は災害時における重要な拠点であるため、その存続が求められる声も少なくありません。

アクセス

空港へのアクセスについては小値賀交通の路線バスが存在しましたが、空港の運航が休止された際に、バス路線が短縮され、現在は空港入口停留所までの運行のみとなっています。空港入口から空港本体までは徒歩約15分の距離があり、引き続き地元の人々や観光客の移動手段として利用されています。

このように、小値賀空港は定期便が無くなった現在でも、地域において特定の機能を持ち続けている目立たない存在です。今後の運営方針や地域のニーズに応じて、その役割が変化する可能性があります。

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