小出義夫

小出 義夫の概要

小出義夫（こいで よしお、1942年生まれ）は、日本の高エネルギー素粒子理論における著名な物理学者であり、広島大学で理学博士の学位を取得しました。彼の学術的な活動は、主に静岡県立大学と大阪大学で展開され、学外でも多くの国際的な研究活動に参加しました。彼の業績の一環には、特にクォークとレプトンの質量に関する研究があり、「小出の質量公式」として知られる理論を提唱しています。

生い立ちと教育

小出は1942年に石川県金沢市で生まれました。金沢二水高等学校を卒業後、金沢大学の理学部に進み、物理学を学ぶことになりました。彼は1965年に同大学を卒業し、その後広島大学の大学院に進学し、1970年に博士課程を修了しました。その際、彼は「On the two-body bound state problem of dirac particles」という論文で学位を取得しました。

教育者としての歩み

大学院卒業後、小出義夫は日本学術振興会の奨励研究員として活動し、広島大学の理学部で教務員を務めました。その後、近畿大学の非常勤講師として教鞭を執る一方で、1973年には静岡女子大学に助手として採用されました。彼は1977年には同大学の助教授に昇任し、静岡県立大学が設立された際もそのまま在籍しました。

彼は1987年に静岡県立大学の国際関係学部教授となり、1995年には経営情報学部の教授に転任しました。この他、海外の大学でも多くの教職に就いており、特にアメリカのメリーランド大学では客員准教授、そして客員教授も務めました。静岡県立大学を退官した後は、大阪大学で招聘教授としての役割を果たすことになり、理学研究科で研究活動を続けました。

研究業績

小出の専門は物理学で、特に高エネルギー素粒子理論が主な研究分野です。彼は、クォークとレプトンの統一理論を探求し、特に荷電レプトンの質量に関連する公式を提唱しました。特に「小出の質量公式」は国際的にも広く知られ、数多くの研究成果がアメリカ物理学会の『フィジカル・レビュー』に掲載されています。彼の研究は高く評価され、静岡県立大学から名誉教授の称号が授与されました。彼の著名な論文には、最も引用されている「Updated estimate of running quark masses」や「A new view of quark and lepton mass hierarchy」があります。

趣味と個人生活

趣味としては登山を挙げ、自身のウェブサイトにはその姿を映した写真が掲載されています。このように、学者としての厳格さに加え、自然を愛する一面も持っていることが彼の人柄を表しています。

受賞歴

1995年には斉藤賞を受賞しており、彼の業績が広く認識されています。書籍に関しても、エネルギーや物理学の基礎知識を解説した著書が多く存在します。これらの書籍は、文系の実務者に向けた内容も含んでおり、幅広い読者層に支持されています。

最後に

小出義夫は、物理学界において数々の功績を残し、後進の育成にも貢献している学者です。彼の研究は今なお重要視されており、未来の物理学の進展に寄与することでしょう。

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