小別沢

小別沢（こべつざわ）

概要

小別沢は、北海道札幌市西区に位置する地域です。札幌中心部から大倉山を越えた西側に広がり、かつては盤渓の一部でした。自然豊かなこの地は、歴史と文化が息づく場所です。

地名の由来

小別沢の地名は、アイヌ語の「ク・オ・ペッ」（仕掛け弓を置く沢）に由来するとされています。この地がアイヌの人々にとって狩猟の場であったことを物語っています。自然と共に生きてきたアイヌの人々の暮らしが、地名に刻まれています。

歴史

開拓の始まり

開拓時代の盤渓は、屯田兵の準備用地として陸軍省から貸与された土地でした。しかし、1894年（明治27年）の日清戦争で屯田兵が動員されたため、一帯は遊休地となりました。その後、炭焼人夫が募集され、製炭が行われるようになったことが、小別沢の開拓の始まりです。厳しい自然環境の中、人々は力を合わせて生活を築いていきました。

小部落の成長

1902年（明治35年）頃には、7戸24人の小さな部落に成長しました。組織的にまとめる必要が生じ、久守総兵衛が組長に着任しました。その後、人口の増加に合わせて部落を分割し、それぞれに長を置くことで、地域社会が形成されていきました。

初代小別沢トンネルの建設

昭和初期まで、小別沢は札幌中心部から山道を2時間以上歩かなければならない僻地でした。住民は、この不便を解消するために、力を合わせてトンネル建設に取り組みました。2年がかりで、100メートルの素掘りトンネルを完成させ、1927年（昭和3年）に開通しました。この初代小別沢トンネルの完成は、住民の生活を大きく変える出来事でした。

施設

札幌御嶽神社

参考文献

『札幌地名考』さっぽろ文庫1

外部リンク

* 札幌市西区役所

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