小原翼

小原翼：苦しみを乗り越え、自らの翼を広げた元プロバスケットボール選手

小原翼（おばら つばさ、1994年7月27日 - ）は、神奈川県横浜市出身の元プロバスケットボール選手です。ポジションはパワーフォワード。

経歴

横浜市立横浜中学校、横浜高等学校（KINGKONG）でバスケットボールに打ち込み、関東大会準優勝、U-15、U-18日本代表に選出されるなど、早くから才能を発揮しました。高校3年時には国民体育大会の神奈川県代表にも選ばれています。

筑波大学に進学後、生原秀将、満田丈太郎らとチームメイトとして、2014年、2015年、2016年の全日本大学選手権3連覇に貢献。大学2年、3年時にはユニバーシアード日本代表候補にも選ばれました。

2017年2月、大学在学中に特別指定選手として富山グラウジーズに入団し、プロのキャリアをスタートさせました。アルバルク東京戦でBリーグデビューを果たし、翌日の同チーム戦で初得点を記録。栃木ブレックス戦からはスターティングメンバーに定着し、主力として活躍しました。

2018年6月には、トーマス・ウィスマンヘッドコーチの誘いを受け、横浜ビー・コルセアーズへ移籍。しかし、外国籍選手の出場レギュレーション変更の影響もあり、出場時間は減少しました。その後、オフコートキャプテンに就任するなどチームへの貢献を続けましたが、2021年に現役引退を発表しました。

引退理由として、横浜での出場機会が限られる中、自身の成長に手応えを感じつつも、プロバスケットボール界全体のレベルアップについていけないと感じたことを挙げています。また、生まれ育った横浜を最後のチームにしたいという想いも、引退を決断する上で大きな要素となりました。

引退後はバスケットボールから一旦離れ、一般人として生活する予定とのことです。2021年7月からは、日本財団HEROsのインターンとして、アスリートの社会貢献活動を推進する活動を開始しています。

プレースタイルと人物像

中学時代からウェイトトレーニングに取り組み、鍛え上げられた肉体は「マッスル翼」の愛称で親しまれました。Bリーグのマッチョ男子コンテストで1位を獲得したこともあります。自身の強みはフィジカルを活かしたディフェンス力と語る一方で、オフェンスには課題を感じていたようです。

大学時代には分子筋生理学研究室でトレーニングメニューを作成。寿司屋でアルバイトをしていた経験もあります。体脂肪率はピーク時で7%。中学生時代には既に192cmまで身長が伸びていたとのことです。また、容姿から欧米人に間違われることもあるそうですが、ハーフであることを公表しています。

教員免許を取得しており、将来は教師になりたいという夢も持っていました。NSCA認定パーソナルトレーナーの資格も保有しています。

筑波大、富山、横浜時代を通して、背番号は「81」にこだわりを持っていました。「9×9＝81」「9」を「苦」に見立て、『苦しんでも苦しんでもはいあがる』という自身の強い意志を表していました。

引退に際しては、自身のバスケットボールへのモチベーションが復讐心に支えられていたことを明かし、そのような気持ちでのプレーは自分のためにならないと気づいたと語っています。背番号「81」への想いも変化し、今後は苦しみを乗り越えながらもバスケを楽しんでほしいというメッセージを、次世代の選手たちに送りました。

幼い頃から料理に親しんでおり、食事もトレーニングの一環として捉え、鶏むね肉を毎日欠かさず食べるなど、食への強いこだわりを持っていました。

日本代表

2018年: 第40回ウィリアム・ジョーンズカップ 日本代表候補

ラジオ出演

FM湘南ナパサ「波に乗れ!それいけビーコル！,それいけビーコル！いざ出航」メインパーソナリティ（2018.12-2021.6）

小原翼は、恵まれた体格と努力でプロバスケットボール選手として活躍し、引退後も新たな道へ進んでいます。彼の今後の活躍に注目です。

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