小宮市太郎

小宮市太郎に関する詳細

小宮市太郎（こみや いちたろう）は、1909年2月14日に福岡県の大牟田市で生まれました。彼は教育者としての道を歩み、労働運動や政治活動にも積極的に関与しました。1966年10月2日に逝去するまでの人生は、幅広い分野での貢献に彩られています。

学歴と教職の経歴

小宮は、福岡県立三池中学校（現在の福岡県立三池高等学校）を経て、福岡県八女工業学校（現・福岡県立八女工業高等学校）に進学。その後、日本大学に入学しますが、軍事教練に反対する姿勢から退校処分となりました。1928年には長野県師範学校を卒業し、教員としてのキャリアをスタートさせます。

教壇に立った彼は、長野県や福岡県内の公立小学校での勤務を経て、文部省の教員検定試験に合格し中等教員免状を取得しました。その後、朝鮮公立高等女学校や母校の三池中学校、新制三池高等学校などでも教員として活躍しました。

戦後の活動と労働運動

戦後、小宮は教職員組合の設立に関与しました。彼は福岡県教職員連合会の文化部長や福岡県高等学校教職員組合の副委員長、大牟田地区労働組合評議会の会長などの役職を務め、教育現場の改善や教職員の権利擁護に努めました。

政治家としての道

1949年に開催された大牟田市選挙区の福岡県議会議員補欠選挙で当選した小宮は、日本社会党の要職を歴任しました。大牟田支部長や福岡県支部連の組織局長、政治局長、そして執行委員長として党内での影響力を持ち、地域の発展に寄与しました。

彼の政治活動の中でも特に注目に価するのは、1957年に発覚した県政の公金流用事件に対する緊急質問です。この行動は、全国初の知事リコール運動を引き起こすきっかけとなりました。

参議院議員としての貢献

1963年には、吉田法晴の北九州市長選挙立候補に伴い行われた第5回参議院議員通常選挙に社会党公認で出馬し、見事に当選しました。彼は1期にわたり参議院議員として在任し、教育や社会福祉、労働政策など多岐にわたる問題に取り組みました。

しかし、次回の1965年の選挙では残念ながら落選。彼の政治活動はここで一旦終息しましたが、その後もさまざまな団体の役員として地元経済や農業発展にも寄与しました。

最晩年

小宮市太郎は、1966年に肝硬変症で急逝しました。その生涯を通じて彼が果たした役割は、特に教育と労働運動において大きな意味を持つものでした。彼の業績は、地方政治や教育界における重要な人物として記憶され続けています。

参考文献

• - ふるさと人物記刊行会編『ふるさと人物記』夕刊フクニチ新聞社、1956年。
• - 『福岡県百科事典』上巻、西日本新聞社、1982年。
• - 衆議院・参議院『議会制度百年史 - 貴族院・参議院議員名鑑』大蔵省印刷局、1990年。
• - 『国政選挙総覧 1947-2016』日外アソシエーツ、2017年。

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