小宮木代良

小宮木代良（こみや きよら）は、1960年生まれの日本の歴史学者です。専門は日本近世史であり、特に江戸時代の幕府や大名家に関する研究で知られています。現在は東京大学史料編纂所にて教授を務め、後進の指導にもあたっています。

佐賀県東松浦郡厳木町（現在の唐津市）で生まれた小宮氏は、1979年に佐賀県立佐賀西高等学校を卒業後、九州大学に進学。1983年に文学部史学科を卒業しました。その後、九州大学大学院に進み、1985年に文学研究科修士課程を修了。さらに博士後期課程に進みましたが、1986年に中途退学し、東京大学史料編纂所の助手となりました。

東京大学史料編纂所では、助手として研究活動を開始し、1997年に助教授に昇進。2007年には准教授となり、2010年には教授に就任しました。この間、2008年には九州大学より博士（文学）の学位を授与されています。

小宮氏の研究は、史料編纂所という立場を活かし、古文書や記録などの一次史料を丁寧に読み解くことに重点を置いています。特に、江戸幕府の日記や儀礼に関する史料、大名家の文書などを分析し、当時の政治や社会、文化の実態を明らかにすることに尽力しています。

著書としては、『江戸幕府の日記と儀礼史料』（吉川弘文館、2006年）や『近世前期の公儀軍役負担と大名家 : 佐賀藩多久家文書を読みなおす』（岩田書院、2019年）などがあります。これらの著作を通じて、江戸時代における幕府の統治機構や大名家の動向に関する新たな知見を提供しています。また、史料編纂所での長年の経験から、歴史研究における史料の重要性を説き、次世代の研究者育成にも力を注いでいます。

小宮木代良の研究は、史料に基づいた緻密な分析と、歴史に対する深い洞察に基づいています。その業績は、日本近世史研究の発展に大きく貢献しており、今後も歴史学界を牽引する存在として期待されています。

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