小山勉 (政治学者)

小山 勉について

小山勉（おやま つとむ）は、1936年6月20日に鹿児島県種子島で生まれ、2006年12月29日に福岡大学病院で逝去した日本の著名な政治学者です。彼は法学博士であり、特にフランスの政治思想を専門にしていました。

学問の歩み

彼は1967年に早稲田大学第一政治経済学部を卒業後、同じ年の4月から大学院政治学研究科で堀豊彦教授の指導のもと学びました。1970年には修士号を取得した後、東京都立大学大学院社会科学研究科に進み、半澤孝麿教授のもとでフランス政治思想の研究に従事します。小山は研究の焦点をディドロからトクヴィルへと移しました。

1973年には博士課程を満期修了し、同年4月から新潟大学人文学部の講師として教職に立ちました。1977年には助教授、1980年には新たに法文学部助教授に昇進し、その後法学部に改組に伴い助教授としての職務を続けます。

1984年には『トックヴィルの自由精神の政治学 比較文明的視座からのデモクラシーの批判と形成原理』という研究をもとに法学博士号を東京都立大学から授与されました。その後、新潟大学法学部の教授に昇任し、さらに1985年には九州大学法学部の教授に着任します。ここでは、政治学史や比較政治学の研究を行い、数々の役職を歴任しました。

九州大学での活動

九州大学在籍中には、九州大学評議員や法学部長、図書館長などの重要なポジションを担当し、1990年代には日本政治学会や政治思想学会の理事を務めました。彼の研究は、特にトクヴィルに焦点を当てたものであり、民主主義や自由主義の概念について深く掘り下げたものでした。

1998年3月に九州大学を退職し、4月には九州大学名誉教授の称号を受けました。その後、福岡大学法学部の教授に就任し、教育と研究に従事し続けました。

著作と翻訳

小山勉は、彼の学問的な探求を広げる多くの著書や翻訳を手がけました。彼の重要な著書には、1998年に出版された『教育闘争と知のヘゲモニー フランス革命後の学校・教会・国家』や、2006年に発表された『トクヴィル 民主主義の三つの学校』などがあります。これらの作品では、彼の豊富な知識と洞察力が反映されています。

また、翻訳の分野でも活動を行い、B.バディとP.ビルンボームによる『国家の歴史社会学』の翻訳や、アレクシス・ド・トクヴィルの『旧体制と大革命』の翻訳も手がけました。彼の業績は日本の政治思想の発展に寄与し、後の研究者たちにも影響を与えたといえます。

最後に

小山勉は、フランス政治思想を中心に、学問の世界で多大な功績を残した人物として記憶されています。彼は教育者として、多くの学生たちに影響を与え、遺産として豊かな学問的な成果を残しました。

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