小山武夫

小山武夫の略歴と功績

小山武夫（こやま たけお、1909年7月3日 - 2003年1月1日）は、日本の新聞記者であり実業家としての顔を持つ人物です。彼は中日新聞社の相談役を務め、また中日ドラゴンズのオーナーおよび球団社長としても知られています。静岡県で生まれ育った小山は、旧制沼津中学校を経て、法政大学経済学部を1934年に卒業しました。

初期のキャリア

彼のキャリアは報道の現場から始まりました。満州国通信社や同盟通信社での記者経験を積んだ後、1944年に陸軍に入隊し、戦時中は歩兵第19連隊に配属されました。その後、1946年に中部日本新聞社（現在の中日新聞社）に入社し、東京総局政治部長を歴任。この間、彼は『中国国民政府との講和締結会談の報道』の功績により、1952年にはボーン国際記者賞を受賞しました。

中日新聞社での活躍

1956年に取締役に就任し、その後常務取締役論説主幹に昇進しました。1963年には経営難に直面していた東京新聞社の取締役にも就任し、新聞業界の発展に寄与しました。1967年には中日新聞社の社長が急死した際、彼は中日ドラゴンズのオーナー兼球団社長に就任しました。この時期、彼は1973年の中日スタヂアムの倒産事件が起こった際、責任を取る形で本社取締役を辞任し、球団専任としての道を歩むこととなります。

プロ野球と経営の両立

小山は中日ドラゴンズのオーナーとして、1979年まで球団社長を兼任し、その後1981年までオーナー職を続けました。彼の経営手腕は、球団の成長と発展にも大きな影響を与えました。彼が辞任した後も、本社相談役として新聞社の運営に関与し続けました。

家族や著書

小山は小説家の芹沢光治良を実兄に持ち、妻は名古屋新聞を経営していた小山松寿の二女、百合子です。家族の中には中日新聞社の元副社長である小山勇がいます。また、彼は著作も残しており、『補充兵記者』や『思い出の幾山河』、『私の見た中国大陸五十年』といった書籍があります。

最晩年

2003年1月1日、小山武夫は肺炎により東京都内の病院で亡くなりました。享年は95歳でした。彼の長い人生と多岐にわたる功績は、日本の新聞業界及びプロ野球界において今なお忘れられることはありません。

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