小島田町 (前橋市)

小島田町

群馬県前橋市の南部にあたる地域に位置する地名、「小島田町（こじまたまち）」。郵便番号は379-2162が割り当てられています。2013年時点での面積は約0.6平方キロメートルです。

地理

小島田町は、前橋市内を流れる桃ノ木川の左岸に面して広がっています。地域を潤す河川として桃ノ木川が存在します。

歴史

小島田は、古くから人々の営みがあった場所であり、その地名が文献に現れるのは戦国時代に遡ります。当時の記録として、「彦部文書」の中の「上州之内　持分之事」には、山内上杉氏の所領として「大胡庄之内･･･小嶋田村」という記述が見られます。

戦国時代が終わりを迎え、天正18年（1590年）に平岩親吉が前橋城主となって以降、江戸時代を通じて小島田は前橋藩の領地として支配されました。

近代に入り、明治22年（1889年）4月1日に町村制が施行されると、小島田村は周辺の天川大島村、上大島村、女屋村、上長磯村、東上野村、野中村、下長磯村、小屋原村、下大島村、笂井村、上増田村、下増田村、駒形新田と合併し、南勢多郡に木瀬村が誕生しました。その後、明治29年（1896年）4月1日には南勢多郡と東群馬郡が統合され、勢多郡が成立し、小島田は勢多郡木瀬村の一部となりました。

昭和時代に入ると行政区域の再編が進み、昭和32年（1957年）1月20日には勢多郡の木瀬村と荒砥村が合併して城南村が誕生します。そして同年10月10日、城南村の一部であった大字下長磯と小島田が前橋市に編入されることになり、これにより現在の「前橋市小島田町」が成立しました。

地名の由来

地名の由来については、興味深い伝承が語り継がれています。かつてこの地域を利根川が流れていた時代、川を渡って対岸の集落へ行く際には、着物の裾を腰のあたりまでまくり上げて渡る必要がありました。この「腰まで」という言葉が転訛し、「コシマデ」が変化して「コジマタ」となり、地名になったと伝えられています。

文化・施設

小島田町には、地域住民の生活や歴史に深く根差した様々な施設や文化財が存在します。

地域に密着したサービスを提供する施設として、前橋小島田郵便局があります。この郵便局は、昭和19年（1944年）に「小島田郵便局」として開設されたのが始まりです。

また、信仰の場としては神明宮があります。この神社は、明治43年（1910年）に一度、笂井にある近戸神社に合祀されましたが、昭和50年（1975年）4月7日に再建遷座され、地域の守り神として再び信仰を集めています。

小島田町には、その長い歴史を物語る貴重な文化財も残されています。中でも、「小島田の供養碑」は仁治元年（1240年）の紀年銘を持ち、鎌倉時代のものとして大変貴重です。これは昭和48年（1973年）9月24日に前橋市指定重要文化財に指定されています。もう一つは、「小島田の阿弥陀如来坐像」で、こちらは延徳5年（1493年）の紀年銘があり、室町時代の仏像として価値が高いとされています。この仏像は平成2年（1990年）4月10日に前橋市指定重要文化財となっています。これらの文化財は、小島田の歴史を現代に伝える貴重な存在です。

交通

小島田町内には鉄道駅は存在しませんが、バス路線が運行されており、公共交通機関として利用されています。道路網としては、地域の大動脈である国道50号が町内を横断しており、さらに群馬県道40号藤岡大胡線も通っており、周辺地域や市街地へのアクセスを担っています。

（注：世帯数、人口、小中学校の学区については、具体的な数値や情報が提供されなかったため記載を控えています。）

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