小嶋菜温子

小嶋菜温子の学びと業績

小嶋菜温子（こじま なおこ）は、1952年7月7日に兵庫県姫路市に生まれた日本文学者です。彼女は主に中古文学を専門とし、特に『源氏物語』に焦点を当てて王朝文化や文学史の研究を行っています。学位は文学の博士号を取得し、立教大学の名誉教授として広く知られています。また、立正大学の元教授でもあり、現在も学問のフィールドで活動を続けています。

学歴と経歴

小嶋はお茶の水女子大学の文教育学部を卒業後、東京大学の大学院に進学し、博士後期課程を修了しました。その後、韓国の啓明大学校で専任講師として勤務し、恵泉女学園大学では人文学部の教授を務めました。続いて、立教大学文学部教授として多くの学生を指導し、2017年に立正大学に移籍しました。2023年3月には、立正大学での活動を締めくくることとなりました。

研究の焦点

彼女の研究は、王朝文学を中心に日本文化の広がりを探求するものであり、古典文学と現代文化を結びつける架け橋を目指しています。特に注目すべきは、幻の「源氏物語絵巻」（仮称）をニューヨークで発見したことで、これに基づきさらなる研究を進め、新たな発見を求めるプロジェクトを立ち上げています。この貴重な発見は彼女の研究活動において重要な転機となり、古典文学の新たな理解を促進しています。

2011年11月からは、週刊朝日百科『絵巻で楽しむ源氏物語　五十四帖』という全60冊のシリーズに分担執筆として参加しており、王朝文学に対する知識を一般の読者にも広める努力をしています。

著作の紹介

小嶋の著作は多岐に渡ります。単著では『かぐや姫幻想　皇権と禁忌』（1995年）、『源氏物語批評』（1995年）、『源氏物語の性と生誕　王朝文化史論』（2004年）、『えんぴつで脳を鍛える　竹取物語』（2007年）などがあります。特に『源氏物語の性と生誕　王朝文化史論』は、王朝時代の文化を深く掘り下げた重要な著作です。

また、編著として『王朝の性と身体　逸脱する物語』（1996年）、『週刊朝日百科　世界の文学25　自己との対話』（1999年）、『日本の古典を見る　竹取物語　上・下』（2002年）などがあり、王朝文学のさまざまな側面について幅広く扱っています。共編著としては『叢書　想像する平安文学　1～7巻』（1999年）や『源氏物語と日本文化』（1999年）なども手がけています。

まとめ

小嶋菜温子は、日本の中古文学、特に『源氏物語』の研究において、重要な貢献をしてきた学者です。彼女の業績は、日本文化史への深い洞察を提供し、古典文学の魅力を広めるための努力が続けられています。今後も彼女の研究が新たな発見や知見をもたらし、次世代の文学者たちにインスピレーションを与えることを期待しています。

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