小川久義

小川 久義（おがわ ひさよし）の生涯

小川久義は、1900年4月13日に富山県上新川郡針原村の農家に生まれました。彼は、新庄尋常高等小学校（現在の富山市立新庄小学校）を卒業後、農業に従事しながら地元の青年団や農業会でリーダーシップを発揮しました。特に青年団の活動では短距離走の選手として名を馳せ、農業会においても早くから針原村の農業会長として活動するなど、地域社会における重要な役割を担っていました。

1946年春には県農業会の副会長に就任し、農業団体の再編成にも携わりました。彼は、農業を通じて地域の発展を図ると同時に、1954年に創設されたばかりの日本農本党の幹事長にも選ばれ、政治活動を行うようになります。特に、農業団体の意見を反映させることに尽力しました。

1947年4月に行われた第1回参議院議員通常選挙では、富山県地方区から立候補し、議員として初当選を果たします。任期は3年間でしたが、在職中は国民民主党に所属し、内閣や農林関連の委員会、選挙法改正特別委員会の委員長にも任命され、幅広い分野で活動しました。また、議員在任中には、積雪寒冷地帯の振興に関わる委員会にも参加しました。

任期が終了する1950年の選挙では、富山県地方区を辞退し、全国区に変更して無所属で立候補しました。この選挙では、任期3年の補充枠で当選し、さらに6年間の議員生活を続けることとなります。彼は、その後も国民協同党、緑風会、民主党、国民民主党、自由党と、次々に所属政党を変えながら活動しました。

1953年の第3回参議院議員通常選挙にも自由党から全国区で立候補しましたが、残念ながら落選してしまいました。この頃までの彼の活動は、農業政策の推進や地域社会の発展に大きく貢献していました。また、富山県自家用自動車組合理事長としても地域発展に寄与していました。

体調を崩した小川は、議員としての任期を終えた翌年、1954年5月25日に54歳で死去しました。亡くなった日には、勲四等瑞宝章の追贈とともに従六位に叙されることとなりました。彼の功績は多くの人々に評価されており、地域社会への貢献と政治活動の両方において、彼の存在は大きなものでした。

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