小川忠晴

小川忠晴：プロバスケットボール選手・コーチの軌跡

小川忠晴（おがわ ただはる）は、1969年12月20日生まれ、山口県下関市出身のプロバスケットボール選手、そして指導者です。彼のキャリアは、選手としていすゞ自動車に入社した1992年に始まりました。その後、bjリーグの新潟アルビレックスBB、大分ヒートデビルズでプレイし、2008年に引退。ポジションはセンター・フォワードで、身長194cm、体重94kgという体格でした。

引退後は指導者としての道を歩み始め、大分ヒートデビルズ、ライジング福岡、芦屋学園高校女子バスケットボール部を経て、2016年にはWリーグの新潟アルビレックスBBラビッツのヘッドコーチに就任しました。

プロ入り前

小川は小学校から中学校1年生まで野球に打ち込んでいましたが、自主退部。中学校2年生の時にバスケットボール部の顧問にその長身を買われ、バスケットボールを始めました。下関中央工業高校を経て専修大学に進学し、在学中にはリバウンド王を獲得するなど、才能を発揮しました。

いすゞ自動車での黄金時代

1992年にいすゞ自動車に入社すると、小川はいすゞ黄金時代を支える中心選手として活躍しました。4連覇を含むリーグ優勝5回、オールジャパン優勝5回という輝かしい実績を残しています。1998年には全日本メンバーとしてバンコクアジア大会に出場。また、オールジャパンのメンバーとして、マジックジョンソンスーパースターズとの対戦経験も持っています。

いすゞ自動車の休部後、2002年からはスーパーリーグに参戦した新潟アルビレックスBBに移籍しました。

bjリーグでの挑戦

2005年にbjリーグが始まると、小川はリーグ最年長日本人選手としてコートに立ちました。2006年には大分ヒートデビルズに移籍し、プレイング・アシスタントコーチ（PAC）として契約。2007-2008シーズンには38歳となり、bjリーグ最年長選手として存在感を示しました。

指導者としてのキャリア

2008年のシーズン終了後に現役を引退し、大分ヒートデビルズのヘッドコーチに就任。bjリーグにおいて、元選手がヘッドコーチに就任するのは、埼玉ブロンコスのデービッド・ベンワーに次いで2人目、日本人としては初の事例でした。しかし、球団の財政問題や成績不振により、チームを退団することとなりました。

その後、2009年にはライジング福岡のヘッドコーチに就任しましたが、2011-12シーズン途中の2012年2月に会社との意見の相違により退団。2013年からは芦屋学園高校女子バスケットボール部のコーチを務める傍ら、新潟時代の同僚であった勝又英樹と共に芦屋学園バスケットボールクラブのゼネラルマネージャー補佐も兼任しました。

2016年には、かつて選手として所属した新潟アルビレックスBBラビッツのヘッドコーチに招聘され、2016-17シーズンから指揮を執りました。2020年にはアイシン・エィ・ダブリュ ウィングス（2021年からアイシン）のヘッドコーチに就任。2021年からは中川文一ヘッドコーチのもとで、アソシエイトヘッドコーチとしてチームを支え、2025年にアイシンを退任しました。

小川忠晴は、選手として輝かしい実績を残し、引退後は指導者として様々なチームを率いてきました。彼のバスケットボールへの情熱と知識は、これからも日本のバスケットボール界に貢献していくことでしょう。

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