小指対立筋

小指対立筋 (Opponens digiti minimi muscle)

小指対立筋は、人間の上肢に存在する筋肉であり、主に小指の対立運動に関与しています。対立運動とは、親指と他の指（この場合は小指）を向かい合わせる動作のことで、物をつかむ、握るなどの日常的な動作において重要な役割を果たします。

起始と停止

小指対立筋は、以下の部位から起始し、特定の部位に停止します。

起始: 有鉤骨鉤（ゆうこうこつこう）および屈筋支帯（くっきんしたい）
停止: 第5中手骨（だいごちゅうしゅこつ）の尺側縁（しゃくそくえん）

有鉤骨鉤は手根骨の一つである有鉤骨から突出した部分であり、屈筋支帯は手根骨を覆う靭帯です。これらの部位から起始した小指対立筋は、第5中手骨、すなわち小指の付け根にある骨の尺側縁（小指側の縁）に停止します。

作用

小指対立筋の主な作用は、小指を掌側に引き寄せ、対立させることです。この筋肉が収縮することで、小指が親指の方向に動き、物をつかむ際に小指を内側に回転させます。小指対立筋は、小指球を形成する筋肉の一つでもあります。

神経支配

尺骨神経

参考文献

この記事には、パブリックドメインとなっているグレイ解剖学第20版（1918年）の464ページの内容が含まれています。

関連項目

* 人間の筋肉の一覧


注意: 筋肉の位置や走行、作用などについては個人差があります。詳細は専門的な資料や医師の診断をご確認ください。

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