小早川繁平

小早川繁平（こばやかわ しげひら）

小早川繁平は、戦国時代の武将であり、安芸国の国人領主であった沼田小早川氏の当主です。1542年に生まれ、1574年に33歳で亡くなりました。

生涯

1542年、小早川正平の長男として生まれます。翌1543年、父・正平が大内義隆の出雲尼子氏遠征（第一次月山富田城の戦い）に参加し、敗戦時に戦死したため、わずか2歳で家督を継承することになりました。

しかし、幼少の繁平は政務を執ることができず、また病弱でもありました。そのため、1543年から1544年にかけて尼子晴久の侵攻を受けますが、家臣団が結束して籠城し、これを撃退します。ところが、1544年には病気のために盲目となった（実際には盲目ではなかったという説もあります）ため、家中の動揺を招きました。

病弱かつ盲目である繁平では尼子氏の侵攻を防げないと判断した大内義隆は、1550年に毛利元就とともに沼田小早川氏家中へ介入し、繁平が尼子氏と内通したとして、居城の高山城から追放してその身柄を拘禁します。これに反対する家臣・田坂全慶らは誅殺されました。

そして義隆は既に竹原小早川氏を継いでいた元就の三男・小早川隆景を繁平の妹である問田大方と結婚させた上で、1551年に沼田小早川氏の家督をも継がせました。繁平は沼田小早川氏当主を退いた後、毛利元就の計らいにより剃髪し、禅に帰依して教真寺にて余生を過ごし、1574年に33歳で死去しました。

小早川氏は鎌倉時代以来、沼田と竹原に分かれていましたが、問田大方と隆景の結婚で再統一されました。しかし、隆景夫妻には実子が生まれず、後にその養子となった小早川秀秋も1602年に実子なく21歳で病没したため、断絶に至りました（明治時代に毛利公爵家の分家として再興）。

関連作品

* 『毛利元就』（1997年、NHK大河ドラマ、演：高橋譲）

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