小林優吾

小林優吾：バドミントン界の新星、世界を制す

小林優吾（こばやし ゆうご）は、1995年7月10日生まれ、宮城県利府町出身の男子バドミントン選手です。トナミ運輸に所属し、同じ所属の保木卓朗（ほきたくろう）選手とペアを組み、世界を舞台に活躍しています。

ジュニア時代からの輝き

小林選手は、塩竈ジュニア、富岡第一中学校、富岡高校を経てトナミ運輸に入社しました。特筆すべきは、中学時代から保木卓朗選手とペアを組んでいることで、長年にわたる連携が二人の強固な絆を築き上げています。

2015年には全日本社会人選手権で初優勝を飾り、2016年には日本A代表に選出されるなど、着実に実績を積み重ねていきました。

転機となったのは、2019年にタン・キムハー氏がコーチに就任したことです。彼の指導の下、ダブルスとしての完成度が飛躍的に向上し、同年の世界選手権では、当時世界ランク3位の強豪ペア、李俊慧/劉雨辰組を破り、準優勝を果たしました。この頃から、国際大会での成績が目覚ましく伸び始めました。

2020年には、元ルネサスバドミントン部所属の城口優里花（しろくち ゆりか）さんと結婚し、公私ともに充実した日々を送っています。

世界への飛躍

2021年は、小林選手にとって飛躍の年となりました。東京オリンピックへの出場は叶いませんでしたが、その悔しさをバネに、その後の国際大会で目覚ましい成果を上げました。

8月のデンマーク・オープンでは、2回戦で東京五輪金メダリストの李洋/王齊麟組を破り、そのままの勢いで見事優勝。自身初のワールドツアー優勝を飾りました。

9月のインドネシア・マスターズでは、決勝で当時世界ランク1位のマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組に勝利し優勝。さらに、その1週間後のインドネシア・オープンでも決勝に進出するも、リベンジを果たされ準優勝となりました。

12月のBWFワールドツアーファイナルズでは、グループステージBを1位で通過し、決勝で再びマルクス・フェルナルディ・ギデオン/ケビン・サンジャヤ・スカムルジョ組を破り、見事優勝を果たしました。

世界選手権制覇、そして世界ランキング1位へ

2021年の世界選手権では、1回戦以外のすべての試合をストレートで勝利し、男子ダブルスで日本人初の優勝という偉業を成し遂げました。

2022年5月にはタイ・オープンで優勝、6月にはマレーシア・オープンでファジャル・アルフィアン/ムハマド・リアン・アルディアント組を破り優勝しました。

そして、2022年9月20日、BWF世界ランキングで日本人初の男子ダブルス1位を獲得。年末の全日本総合選手権では、全試合ストレートで勝利し、自身初の優勝を飾りました。

現在も進化を続ける

2023年6月のシンガポール・オープンでは、決勝で世界ランク3位の梁偉鏗/王昶組をストレートで下し、1年ぶりのタイトルを獲得しました。9月の中国オープンでは準決勝に進出するなど、常に世界のトップレベルで活躍を続けています。

プレースタイル

小林選手の最大の武器は、その強烈なスマッシュです。「日本一のスマッシュ」と評されるほどの威力は、世界のトップ選手をも苦しめるほどです。2023年7月のジャパン・オープンでは、443km/hという驚異的なスマッシュ速度を記録しました。

ペアである保木選手の攻撃力も高いため、保木選手が後衛から強打を放ち、小林選手が前衛で攻めるという連携が、二人の強みとなっています。攻撃力だけでなく、守備力やネットプレーにも優れている点も、彼らの強さを支えています。

小林優吾選手は、常に高みを目指し、進化を続けるバドミントン界のトップアスリートです。今後の活躍から目が離せません。

もう一度検索