小林章 (参議院議員)

小林章の生涯と業績

小林章（こばやし あきら）は、1915年7月10日に大阪府大阪市で生まれました。彼は、大阪高等学校を卒業後、1938年に東京帝国大学法学部政治学科を卒業しました。その後、大蔵省に入省し、主税局に所属しました。ここから小林の長い官僚生活が始まりました。

官僚としてのキャリア

小林は、大蔵省で数々の役職を経験しました。大阪税関の総務部長や松山海運局の監理部長を歴任し、高松財務局では経理部長や関税部長を務めました。また、大蔵省管理局の財務第二課長としても活躍しました。大蔵省での経験は彼を日本経済の主要な場面で活躍する官僚へと成長させました。

その後、小林は日本専売公社に移り、塩業課長や主計課長、仙台地方局長などの役職を務めました。最終的には、企画部長や総務理事として重要な役割を果たしました。公社における彼の活動は、昭和39年、1964年に退任するまで続きました。

政治家としての活動

1965年7月、小林は自由民主党の公認を受けて第7回参議院議員通常選挙に全国区から立候補し、見事に当選しました。彼は選挙の際に専売公社職員からの支援を受けましたが、選挙後、職員の中には公職選挙法違反により逮捕される者も出ました。この出来事は小林にとって試練となりました。

当選後、小林は片頭痛および慢性胃炎の持病が悪化したため、8月には日本専売公社東京病院に入院し、面会謝絶となりました。議員としての重要な期間中には参議院専売特別委員会の副委員長としても活動しましたが、その後の第9回通常選挙では落選し、参議院議員としての任期は1期で終わりました。

その他の活動

議員在任中、小林は全国たばこ販売政治連盟や塩業組合中央会、全日本塩販売協会など多くの顧問職を歴任したほか、自民党大阪府支部連などの顧問も務めました。これらの役職を通じて、彼は業界の発展に貢献し続けました。

著作

彼は1992年に『お塩の増減産こぼれ話』を発表し、塩業における自身の経験や見解を述べています。この著作は、彼の豊富な知識と経験を反映したものです。

結び

小林章は、平成11年8月1日にその生涯を終えました。官僚として、また政治家としての彼の業績は、日本の経済や政策に大きな影響を与えました。彼の人生は、戦後日本の官僚制と政治の舞台で重要な役割を果たした一人の男の軌跡を示しています。

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