小柳日鶴

小柳日鶴について

小柳日鶴（こやなぎ ひづる）は、元宝塚歌劇団の男役として広く知られ、特に月組の副組長を務めた名優です。兵庫県川西市に生まれ、園田高等女学校を経て1947年に宝塚音楽学校に入学しました。彼女の芸名は父親が名付けたもので、宝塚歌劇団時代の愛称は「マエノちゃん」として親しまれていました。

来歴

1948年、小柳は宝塚歌劇団の35期生として正式に入団し、初舞台は『春のおどり (大津絵)』でした。入団時の成績は46人中20位という素晴らしいものでした。1975年から1976年にかけては、月組の副組長として組を支え、その後も数々の舞台に出演しました。1989年3月3日、彼女は宝塚歌劇団を退団し、最後の出演は星組の『戦争と平和』という作品でした。

舞台出演

小柳は、宝塚歌劇団での活動を通じて多くの舞台に出演しました。

• - 1964年:『南の哀愁』に酋長役で出演。
• - 1966年:『ローレライ』ではルートリッヒ役を演じました。
• - 1967年:『オクラホマ!』でエラム役、『霧深きエルベのほとり』ではロンバルト役に挑戦しました。
• - 1968年:『ウエストサイド物語』でドック役を務めました。
• - 1969年:『嵐が丘』にリントン役で出演し、高い評価を受けました。
• - 1973年: 再び『霧深きエルベのほとり』にロンバルト役で出演しました。
• - 1976年:『ベルサイユのばらIII』ではヨーゼフ2世役を演じ、観客の心をつかみました。
• - 1978年:『風と共に去りぬ』でミード博士役を演じ、多くの人々に感動を与えました。
• - 1983年:『うたかたの恋』でロシェック役を務め、その演技力に定評がありました。
• - 1984年:『花供養』では水無瀬役、続く『我が愛は山の彼方に』では李将軍役を演じました。
• - 1985年: いくつかの作品に連続出演し、『愛あれば命は永遠に』ではポンピニアン夫人役、『二都物語』ではエヴレモンド侯爵役を演じ、観客から高い評価を受けました。
• - 1986年:『レビュー交響楽』ではセドリック・ジーグフェルド役。
• - 1987年:『別離の肖像』でミセス・ロジャース役を務め、その演技で多くのファンを魅了しました。
• - 1988年: 再度『風と共に去りぬ』でミード博士を演じ、1989年には『戦争と平和』でボルコンスキー公爵や軍医ドルベッカーヤ役を務め、大成功を収めました。

人物像

小柳日鶴は、宝塚歌劇団での多彩な演技だけでなく、彼女の人柄でも多くの人々に愛されています。彼女のキャリアの中で、数々の役柄を演じ分け、その魅力で観客を引きつけてきました。宝塚歌劇団の多くの組に所属した経験も、彼女の演技に深みを与えています。

小柳日鶴の足跡は、今でも多くのファンに記憶されています。彼女の舞台でのパフォーマンスは、宝塚歌劇団の歴史においても重要な位置を占めており、後進の女優たちにとっても大きなインスピレーションとなっています。

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