小樽サンモール一番街

小樽サンモール一番街

小樽サンモール一番街は、若干の歴史を持つ商店街で、北海道小樽市稲穂に位置しています。かつては「稲穂第一大通り」と呼ばれていましたが、時代と共にその名前は変わり、小樽の中心的な商業エリアとして多くの賑わいを見せてきました。

歴史の始まり

この商店街の歴史は1917年に遡ります。当時、色内大通りから移転してきた河野呉服店を始まりに、次第に他の呉服店も進出し、大正時代にはすでに小樽のショッピング中心地として知られるようになりました。特に1918年には大国屋が富山から進出してきて、1923年には丸井今井が移転し、これらの店舗が相次いで百貨店となることで、商業の核が形成されました。

1934年には大国屋が小樽で初めての百貨店となり、以降も河野呉服店などが続けて百貨店化され、市内では有力な商業施設としての地位を確立していきました。当時のサンモール一番街には最大の賑わいが訪れ、1974年まで多くの訪問者や地元住民で賑わっていました。

競争環境の変化

しかし、1975年に新たにオープンしたサンポートショッピングセンターが商店街に影響を及ぼすことになります。市内にあふれる店舗数を持つ新たな複合施設の登場によって、既存の商業施設の顧客が流出してしまい、その結果サンモール一番街の売上も落ち込み始めました。

1982年には再開発準備組合が結成され、商店街の再生を目指した動きが見られるようになります。そして1990年には新しい開閉式アーケードが整備され、近代的な商業施設として生まれ変わることができました。1992年には新たにファッションビルも開業し、一定の成功を収めるかのようでしたが、翌年には大国屋が閉店し、再び商店街は厳しい状況に戻ってしまいます。

業績の低下と再生の試み

さらに1999年には郊外に新たなショッピングセンターが次々とオープンし、競争が激化しました。この中でメインの丸井今井すらも再建の試練に直面し、2005年には閉店に追い込まれる結果となりました。商店街の集客力がさらに低下し、次第に空きビルも増えていきました。

このような状況を打破するためには地域住民と連携した施策が必要でした。小樽市は地元の企業と協力し、さまざまなイベントを企画したり、地元の大学とパートナーシップを組みながら新しい魅力を提案していきました。また、地域の古い街並みを生かした観光地の開発にも力を入れてきた結果、一定の集客に成功しました。特に2004年以降は、地域の特色を生かした屋台村などもオープンし、賑わいを取り戻そうと努力しています。

現在の状況

しかし、依然として課題は残っており、商店街の活性化には時間がかかるのが現実です。それでも、地元には多くの魅力が息づいており、市民一体となった取組みが続けられています。今後の展望としては、地元の力を結集して商業の活性化を図る必要があり、それによって小樽サンモール一番街が再び賑わいを取り戻すことが期待されています。

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