小池達朗

小池 達朗氏は、日本およびアメリカ合衆国を主な活動拠点とする、映画・テレビドラマのアクション監督、スタントマン、そして演出家です。東京都に生まれ、日本大学で学びました。現在、アルファスタント株式会社の代表取締役社長を務めています。

そのキャリアは、14歳という若さでスタントの世界に足を踏み入れたことから始まりました。倉田アクションクラブにて、著名なアクション俳優である倉田保昭氏に師事し、基礎を築きました。1988年には、山下優氏らと共に独立して新たなアクションクラブを立ち上げますが、数年後にはメンバーが俳優を目指す派とスタントに専念する派に分かれたことから、チームは解散に至りました。クラブ解散後、小池氏はさらなる研鑽を積むため香港へ渡航し、サモ・ハン・キンポー率いる洪家班の下で修行を積みます。その後、活動の場をアメリカ合衆国に移しました。

1991年（あるいは1992年）、小池氏は倉田アクションクラブ時代の後輩であった坂本浩一氏や野口彰宏氏と共に、スタントチーム「アルファスタント」を設立し、その代表に就任しました。このチームは、国内外の数多くの映像作品でアクションやスタントを担当することになります。

小池氏が携わった作品は非常に多岐にわたります。特に有名なものとしては、アメリカで製作された特撮シリーズ「パワーレンジャー」があり、初期からスタントマンやセカンドユニット監督として参加しています。また、日本の特撮作品にも深く関わっており、「牙狼-GARO-」シリーズや「ウルトラマン」シリーズ、「仮面ライダー」シリーズでは、アクション監督やスタントコーディネーター、ワイヤーコーディネイターなどを務め、迫力ある映像表現に貢献しています。

映画においてもその手腕を発揮しており、国内外の作品でアクション監督やスタントコーディネーターとして活躍しています。「ゴジラ-1.0」や「デビルマン」、「K-20 怪人二十面相・伝」、「寄生獣」シリーズなど、幅広いジャンルの邦画で重要な役割を担いました。また、アメリカ映画「スコーピオン・キング」や「デアデビル」、「ラスト サムライ」、「ジャンパー」といったハリウッド大作にもスタントマンとして参加しており、その活動範囲の広さがうかがえます。

さらに、オリジナルビデオやネットムービー、ミュージックビデオ、テレビCM、ゲームソフトなど、様々なメディアのアクションパートも手掛けています。特に、人気ゲームシリーズ「龍が如く」においては、多くのアクションシーンの監修やコーディネートを担当し、そのリアルかつ派手なバトルアクションの実現に貢献しています。

スタントマンとして出演した作品も多数あり、「パワーレンジャー」シリーズでは複数のレンジャーのスーツアクターを務めたり、「モータル・コンバット」や「デビルマン」といった国内外の映画でスタントを担当したりしています。これらの経験は、アクション監督や演出家としての視点にも生かされています。

小池達朗氏は、スタントマンとしての確かな技術と、長年にわたり国内外の現場で培った豊富な経験、そして作品に最適なアクションを創り出す演出手腕をもって、映像作品におけるアクション表現の可能性を追求し続けている、この分野における第一人者の一人です。

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