龍が如く

龍が如く（Yakuza）

『龍が如く』は、セガが2005年にリリースしたPlayStation 2用ゲームで、架空の東京の歓楽街「神室町」を舞台にしたアクションアドベンチャーです。キャッチコピーは「伝説の男と100億の少女」で、裏社会の人々の抗争や、人間関係の複雑さを描いています。

概要

名越稔洋が2003年にこのゲームの企画を始め、2年後に完成させました。当初は日本の成年男性をターゲットにし、海外市場への展開は予定されていませんでしたが、最終的にはその枠を超えて評価を得ることになります。成人向けの内容ということもあり、CERO（コンピュータエンターテインメントレーティング機構）の年齢レーティングは18歳以上とされていましたが、後に17歳以上に引き下げられました。プロモーションの一環として実写映画化もされ、以降、続編やスピンオフ作品が続々とリリースされています。

本作では、リアルに再現された箱庭方式の街並みを自由に探索できる点が特徴です。ゲームは主にアクションバトルで構成され、敵との戦闘では主に素手や武器を使った打撃コンボや、ガード、回避などのアクションが求められます。プレイヤーは敵に攻撃を当てることで「ヒートゲージ」を増やし、それが一定のレベルに達すると様々な「ヒートアクション」を発動できます。また、特定のシーンではQTE（クイックタイムイベント）が発生し、プレイヤーの反射神経を試す瞬間があります。

ゲーム内には多様なキャラクターが登場し、俳優やタレントが実名で出演することでリアルな世界観を演出しています。渡哲也や三原じゅん子、藤原喜明といった著名人がメインゲストとして参加し、その後も多くのゲストキャストがシリーズを通じて登場しています。

ストーリー

物語は、桐生一馬という主人公が母親を捜す少女、遥との出会いから始まります。彼は親友と愛する女性のために冤罪で10年間服役し、神室町に戻ってきたのです。遥が持つ100億円の鍵を巡って、桐生は様々なヤクザ勢力と対峙します。彼は戦闘を通じて「人として生きる意味」を見出していくことになります。

登場人物と用語

作品内のキーパーソンには、桐生や遥の他に、多くのキャラクターが絡み合い、物語が展開します。例えば、桐生の異名「堂島の龍」は、彼の背中に彫られた刺青に由来しており、物語の重要なシンボルとなっています。また、主要組織の「東城会」は、東京の極道を束ねる大きな勢力として、物語の重要な要素です。

「親殺し」は、ヤクザの世界では、所属する組の組長を殺すことを指し、その行為は絶縁を意味します。このような深い背景が物語にインパクトを与えています。

反響と評価

『龍が如く』は発売当初、社内での評価は分かれており、否定的な意見が多かったのですが、口コミやプレイヤーの支持を受け、徐々にヒットしました。セガ社内でもこの作品の成功に対する期待が高まり、多くの関連作品が続きました。また、ゲームは様々な受賞歴も持ち、「日本ゲーム大賞」や「ファミ通アワード」などで高評価を得ています。

極（きわみ）とその後

その後、シリーズの「10周年記念作品」としてリメイク版『龍が如く 極』が登場し、グラフィックやアクションが一新され、多くの追加要素も加わりました。新たに提供されたミニゲームやキャラクターの再収録などが行われ、オリジナルの魅力を保ちながらも新しいファン層を開拓しています。

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