小田原バーガー

小田原バーガーとは

小田原バーガーは、神奈川県小田原市で2008年から2009年頃にかけて自然発生的に生まれたご当地ハンバーガーです。小田原産の食材を使い、各店舗が独自の工夫を凝らしているのが特徴です。明確な定義は存在せず、現在では小田原の地場産食材を使用したり、小田原市内の名所や特産品をモチーフにしたハンバーガーの総称として扱われています。

小田原市は、アジをはじめとする魚介類、ミカンやタマネギなどの農産物、そして蒲鉾や梅干しといった伝統的な特産品に恵まれています。これらの豊富な食材を活かし、「小田原おでん」や「小田原どん」といった地域活性化の取り組みと並行して、地産地消の動きが活発化しています。小田原バーガーも、地域に根差した新たな名物料理として、今後の発展が期待されています。

定義

小田原バーガーは、行政主導の町おこしではなく、市内の飲食店が独自に開発したメニューから生まれたという経緯があります。そのため、統一された定義はまだ確立されていません。しかし、2009年現在、市内の複数の飲食店で、地場産の食材や特産品を取り入れた「小田原バーガー」または類似の名称のハンバーガーが提供されています。本稿では、これらのハンバーガーを便宜上「小田原バーガー」と総称します。

歴史

小田原バーガーの起源は多様であり、具材や名称も一定ではありません。以下に、小田原バーガーの名称、またはそれに類する地場産食材を用いたハンバーガーの来歴をまとめます。

2008年9月1日: 小田原青年会議所主催の「新小田原食ブランドコンテスト」で、小田原蒲鉾水産加工業協同組合の「ODAWARA AJIなバーガー」がグランプリを受賞。同年9月23日には、小田原城二の丸広場で開催された北條六斎市で初めて一般販売されました。
2008年10月9日: ヒルトン小田原リゾート&スパ内のレストランで、「"The 小田原"バーガー」の販売が開始されました。
2009年2月18日: 箱根ベーカリー小田原店で、「きんぴら鯵なバーガー」が1日限定で100個販売されました。
2009年5月18日: 小田原駅前東通り商店街主催の「おいしいもの横丁うまいもん祭り」で、小田原バーガーコンテストが開催され、「アジと梅が出逢ったうるるん横丁バーガー」、「小田原大根にアーリオオーリオ小エビのオーロラソースのアジフリットバーガー」、「ムッシュかまかつバーガー」の3種類が試作販売されました。
2009年5月19日?: 小田原駅前東通り商店街の飲食店1店舗で「小田原バーガー」の提供が開始されました。

展開

小田原バーガーは、行政主導の町おこしではないため、固定された概念は存在しません。価格帯も、大手ハンバーガーチェーンと同程度のものから、高級なプレミアムバーガーまで様々です。必ずしも高級である必要はなく、地域の食材や文化を活かしたオリジナリティが重視されています。

地場産の食材を使ったり、小田原市内の名所旧跡などをモチーフにしたりしたハンバーガーは、すでに市内の飲食店で販売されている可能性があり、潜在的には数多くの小田原バーガーが存在すると考えられています。ハンバーガーは調理が比較的容易で、豊富な食材に恵まれた小田原市では、多様な「小田原バーガー」を開発・販売しやすいという利点があります。また、佐世保バーガーに代表されるご当地バーガーブームも追い風となり、今後さらに多くの「小田原バーガー」が登場することが期待されています。

関連情報

小田原市
蒲鉾
アジ
梅干し
桜
小田原城
小田原提灯
小田原おでん

出典

「新小田原食ブランドに「ODAWARA AJIなバーガー」- 陳健一さんら選ぶ」 2008年09月02日付小田原箱根経済新聞
「駅前東通り商店街うまいもん祭り開催 」2009年05月16日付タウンニュース小田原版

外部リンク

小田原蒲鉾水産加工業協同組合
* 小田原駅前東通り商店街（おいしいもの横丁）

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