小田桐昭

小田桐 昭について

小田桐 昭（おだぎり あきら）は、1938年生まれの日本の著名なCMディレクターとイラストレーターです。彼はその創造的な才能を駆使し、様々なメディアや広告の世界で活動しており、特にCMの制作において国内外で高い評価を受けています。小田桐は自身が代表を務める小田桐昭事務所を通じて、多くのプロジェクトに携わっています。

人物背景

北海道に生まれた小田桐は、1961年に金沢美術工芸大学を卒業し、同年に電通に入社します。この時期から彼のキャリアは始まり、松下電器や資生堂などの大手企業のクリエイティブディレクターとして活躍します。また、トヨタ自動車やサントリーなどのクリエイティブスーパーバイザーを務めるなど、さまざまな業界で広く名前を知られるようになります。特に松下電器での業務においては、鏡明や関三喜夫といった著名なクリエイターを育て上げたことでも知られています。

小田桐は、CMディレクターとしても著名で、大林宣彦をCM制作の世界に引き込んだのも彼の力量によるものです。2010年にはオグルヴィ・アンド・メイザー・ジャパンの名誉会長に任命され、業界における影響力をさらに強めました。

主な作品と業績

小田桐は数多くのCMや出版物でのイラストを手掛けており、彼の作品は非常に多彩です。代表的なTVCMには、1983年に制作した東京海上火災の「ビリヤード編」や、1993年に手掛けた東京ADCのエイズ予防キャンペーンがあります。これらのCMは、業界内でも高く評価されており、彼の名を広める要因となりました。

イラストレーターとしても優れた成果を上げており、著作権を持つ絵本や教材の制作においても著名です。1986年に角野栄子の著書『大どろぼうブラブラ氏』では読売児童文学賞を受賞し、その後も多くの児童書にイラストを提供しています。特に『まねやのオイラシリーズ』は、1994年に野間児童文芸賞を受賞するなど、いくつもの賞を獲得しました。その他にも、C.W.ニコルの作品『いただきます』や『猫に遊んでもらう本』など、多数の人気作品の絵を手掛けてきました。

受賞歴

小田桐は、そのクリエイティブな成果に対し、200を超える受賞歴を有しています。日本国内のみならず、海外の権威ある広告賞にも名を連ねており、カンヌ国際広告映画祭での金賞や銀賞、IBM部門賞、クリオ賞などがその一例です。また、2009年には日本宣伝賞山名賞、2012年には第48回鈴木CM賞を受賞するなど、業界における地位を確立しています。

結論

小田桐昭は、CMディレクションとイラストレーションの両分野で影響力を持って活躍しているアーティストです。彼の作品や業績は、クリエイティブ業界の発展に貢献し続けると同時に、後進のクリエイターたちに多大なインスピレーションを与えています。

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