小町祐史

小町 祐史について

小町祐史（こまち ゆうし）氏は、日本を代表する情報工学者であり、知的財産学者として多くの業績を残しています。彼は大阪工業大学情報科学部情報メディア学科の元教授で、工学博士の学位を早稲田大学で取得しました。専門領域には、マルチメディア情報管理や画像工学、知的財産学（特に国際標準化や特許関係）などがあり、技術マネジメントにも精通しています。

略歴

小町氏は1970年に早稲田大学の理工学部電気通信学科を卒業し、その後1976年に同大学の大学院で博士号を取得しました。その後、東京理科大学で講師や東京大学生産技術研究所で助手としてのキャリアをスタートさせました。そして1991年には松下伝送システム（現：パナソニックコミュニケーションズ）の技術研究所に移り、次長を務めました。2001年には同社のドキュメント技術研究所で副理事を経て、2006年に大阪工業大学教授に就任します。2013年には同大学を退官しました。

大阪工業大学においては、情報工学と知的財産学の融合に貢献し、特に国際標準化においてはISO/IEC JTC 1|ISO_IEC JTC 1/SC 34やIEC/TC 100のメンバーとして、文書記述言語やマルチメディア機器の標準化に関わってきました。また退官後は、国士舘大学の総合知的財産法学研究科で客員教授としても活動しています。

学会活動と受賞歴

小町氏は情報処理学会、IEEE、画像電子学会、日本音響学会など、主要な学会に所属しています。また、その業績に対しても様々な評価がなされています。特に、画像電子学会フェロー（2013年）、情報処理学会業績賞（2005年）、工業標準化功労者表彰（2017年）、光産業技術振興協会創立40周年記念功労者表彰（2021年）などを受賞しています。著書としては、「標準化／特許／知的財産戦略」（2011年、インプレスR&D）などがあります。

主な研究

小町氏が取り組んできた主な研究テーマには次のようなものがあります。

• - 議会情報の利活用推進と多言語表示に関する研究
• - 国際標準化や標準化人材育成の評価モデルの構築
• - XMLの標準化に関する研究
• - 文書スタイルオブジェクトのユニバーサルデザイン（UD）
• - オペレーティングシステムにおける個人化情報交換の可能性とその課題
• - 携帯電話内蔵カメラを使用した画像および信号の表示に関する研究
• - 博物館情報探索の関連語順位を考慮した容易性評価に関する共同研究（京都高度技術研究所・国立歴史民俗博物館）

また、情報工学や知的財産学の啓蒙活動にも積極的に関与しており、大阪工業大学知的財産専門職大学院が主催するセミナーや、情報報知識学会による研修フォーラムでの講師としても参加しています。これらの活動を通じて、小町氏は技術や知識の普及にも貢献しています。

終わりに

小町祐史氏は、高度な専門知識と豊富な経験を持つ研究者であり、情報工学と知的財産学の双方において重要な役割を果たしてきました。彼の業績は、今後の研究や技術発展にとっても陰ながら支えとなることでしょう。

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