小白山天文台

小白山天文台（ソベクサンてんもんだい、英：Sobaeksan Optical Astronomy Observatory、略称：SOAO）は、韓国天文研究院が運営する天文台です。忠清北道丹陽郡と慶尚北道栄州市にまたがる小白山（標高1,439m）の峰に位置しており、その立地から天体観測に適した環境を提供しています。

この天文台は、韓国初の近代的な天体観測所として1978年9月に竣工しました。以来、様々な天体現象の観測と研究に貢献しており、韓国の天文学研究の重要な拠点となっています。

主な研究分野としては、以下のものが挙げられます。

変光星の観測: 星の明るさが時間とともに変化する変光星の観測を行い、その物理的性質や進化過程を研究しています。
トランジット法による太陽系外惑星の研究: 惑星が恒星の前を通過する際に起こる光度の変化を観測するトランジット法を用いて、太陽系外惑星の探索や特性評価を行っています。
小惑星の探索: 地球に接近する可能性のある小惑星を探査し、その軌道や物理的性質を把握することで、地球への衝突リスクを評価するための基礎データを提供しています。

これらの研究活動を通じて、宇宙の構造や進化に関する理解を深めることを目指しています。

観測機器

小白山天文台には、以下の主要な観測機器が設置されています。

リッチークレチアン式反射望遠鏡（口径61cm）: Boller＆Chivens社製のこの望遠鏡は、主に深宇宙天体の観測に使用されます。その優れた集光力と高い解像度により、遠方の天体の詳細な画像を捉えることができます。
太陽観測用屈折式望遠鏡（口径20cm）: この望遠鏡は、太陽の活動状況を観測するために使用されます。特に、太陽表面の黒点やプロミネンスなどの現象を観測し、太陽活動の研究に貢献しています。

参考文献

この天文台に関するより詳細な情報については、以下の文献を参照してください。

趙世衡「韓国の天文学―最近の事情」『天文月報』（1995年4月）

関連事項

普賢山天文台: 同じく韓国天文研究院が運営する天文台で、小白山天文台と並んで韓国の天文学研究を支える重要な施設です。
小白山国立公園: 天文台が位置する小白山は、1987年に国立公園として指定されました。豊かな自然に恵まれており、天文台を訪れる際には周辺の自然を楽しむこともできます。

外部リンク

韓国天文研究院（英語）)
小白山光学天文台（韓国語）)

これらのウェブサイトでは、天文台の最新情報や研究成果、観測機器の詳細などを確認することができます。また、天文台の活動に関する写真や動画も公開されており、天文台の様子をより深く理解するのに役立ちます。

小白山天文台は、韓国の天文学研究において重要な役割を果たしており、今後もその活動を通じて宇宙に関する新たな発見が期待されます。

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