小粂あかね

小粂 あかね

東京都出身の元女子プロレスラー。吉本女子プロレスJd'に所属し、アイドル的な要素を持つ選手育成プロジェクト「アストレス」の3期生としてリングに上がった。短期間ながらそのキャリアをプロレス界で築いた後、芸能活動へと軸足を移した人物である。

プロレスラーとしての歩み

1978年7月18日に東京都で生まれた小粂あかねは、女子プロレス団体Jd'が手掛けた「アストレス」プロジェクトに3期生として参加し、プロレスラーとしての道を歩み始めた。身長161cm、体重58kgという体格から、アストレスらしい軽快な動きや技を見せた。特に、相手をマットに叩きつける「巻き投げ」を得意技としており、その運動能力の高さを示していた。

2002年11月24日、東京・新宿アイランドホールで行われた興行において、小粂あかねはプロフェッショナルレスラーとしての第一歩を踏み出した。このデビュー戦の相手は、後のプロレスリングWAVEの中心選手となる桜花由美であった。キャリアの浅い両者による一戦は、今後の成長を期待させるものとなった。

Jd'在籍中、小粂あかねはアストレスとして、プロレスの技術習得に励む傍ら、団体が推進するアイドル路線の一員としても活動した。しかし、彼女のプロレスラーとしてのキャリアは比較的短い期間で終止符が打たれることとなる。2003年5月4日に北沢タウンホールで開催された大会を最後に、小粂あかねは所属していたJd'を退団する決断を下した。

プロレス引退後の活動

プロレスのリングを降りた小粂あかねは、その後、新たな分野での活動を開始した。彼女が次なるキャリアの舞台として選んだのは、演劇の世界であった。舞台女優として活動を始め、プロレスラー時代に培った表現力や身体能力を活かし、新たな表現者としての道を模索した。リング上でのパフォーマンスとは異なる形での自己表現を追求し、舞台上での演技に情熱を傾けたとされる。

その後の人生

プロレスラー、そして舞台女優として活動した小粂あかねのその後の私生活についても、一部情報が伝えられている。2007年7月17日には、元同僚であったおばっち飯塚（現在は「おばっち」として活動）のブログを通じて、彼女が結婚し、一児の母親となっていることが報告された。プロレス界を離れてからも、彼女の人生は様々な変化を経て続いており、現在は一人の妻、そして母親として新たな家庭を築いていることが示されている。

小粂あかねのキャリアは、女子プロレスラーとして華々しく始まったものの、短期間で終了し、その後舞台女優へと転身するというユニークな軌跡を辿っている。彼女がリング上で見せた力強いパフォーマンスや、退団後に選んだ演劇の道、そして現在の私生活に至るまで、その歩みは多岐にわたる。短いプロレスラー生活ではあったが、その存在はJd'のアストレス3期生として確かに刻まれており、その後の舞台活動や人生の変化も含め、小粂あかねという一人の人物の多様な側面を示していると言えるだろう。彼女のキャリアは、アスリートとしての側面だけでなく、表現者としての探求心や、人生の新たなステージへの適応力を示すものとして、多くの人にとって興味深いものとなっている。

もう一度検索