小路田泰直

小路田泰直（こじた やすなお）

小路田泰直は、1954年生まれの日本の歴史学者であり、奈良女子大学の教授を務めています。専門は日本近代史です。

略歴

神戸市で生まれ、1977年に京都大学文学部を卒業。その後、立命館大学大学院文学研究科博士課程を中退し、橘女子大学助教授を経て、奈良女子大学教授に就任しました。

研究内容

小路田教授は、邪馬台国畿内説を支持する立場から研究を行っています。その中で、魏の使者が辿ったルートについて、北九州（不弥国）から出雲（投馬国）を経由し、由良川を遡上して分水界から加古川を下り瀬戸内海に入るルートを経て大和盆地に到達するという独自の説を提唱しています。

著書

小路田教授は、数多くの著書を執筆しており、その研究成果を広く公開しています。主な著書は以下の通りです。

日本近代都市史研究序説（柏書房、1991年）
憲政の常道 天皇の国の民主主義（青木書店、1995年）
日本史の思想 アジア主義と日本主義の相克（柏書房、1997年）
国民<喪失>の近代（吉川弘文館、1998年）
「邪馬台国」と日本人（平凡社新書、2001年）
国家の語り方 歴史学からの憲法解釈（勁草書房、2006年）
奈良試論 火と鉄と都市の日本史（楽史社、2007年）
邪馬台国と「鉄の道」 日本の原形を探究する（洋泉社、2011年）
神々の革命（かもがわ出版、2012年）
卑弥呼と天皇制（洋泉社、2014年）

また、共編著や監修も多数手がけています。

戦後的知と「私利私欲」 加藤典洋的問いをめぐって（柏書房、2001年）
日本古代王権の成立（青木書店、2002年）
網野史学の越え方 新しい歴史像を求めて（ゆまに書房、2003年）
古代王権の空間支配（青木書店、2003年）
史料集公と私の構造 日本における公共を考えるために 全5巻別巻1（ゆまに書房、2003年）
弥生時代千年の問い 古代観の大転換（ゆまに書房、2003年）
憲法と歴史学 憲法改正論争の始まりに際して（ゆまに書房、2004年）
王統譜（青木書店、2005年）
古代日本の構造と原理（青木書店、2008年）
死の機能 前方後円墳とは何か（岩田書院、2009年）
中世日本と西欧 多極と分権の時代（吉川弘文館、2009年）
比較歴史社会学へのいざない マックス・ヴェーバーを知の交流点として（勁草書房、2009年）

小路田教授の研究は、日本近代史、邪馬台国研究、歴史学と憲法の関係など、多岐にわたるテーマを扱っており、日本の歴史と社会に対する深い洞察を提供しています。

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