小野寺重之

小野寺重之：野球と経営の手腕でチームを牽引した男

小野寺重之（おのでら しげゆき）は、1947年宮城県に生まれ、社会人野球選手、そしてJリーグ・柏レイソルの社長として活躍した人物です。

球児としての原点

気仙沼高校時代は、夏の東北大会県予選準決勝まで進出するも、甲子園への道は開けませんでした。しかし、明治大学に進学すると、名将・島岡吉郎監督の指導のもと才能を開花させます。1967年春季リーグから四番打者に抜擢され、1969年春季リーグでは8年ぶりの優勝に貢献。全日本大学[[野球選手権大会]]にも出場し、同年のアジア野球選手権大会日本代表にも選出されるなど、輝かしい実績を残しました。リーグ戦では外野手としてベストナインに2度選ばれています。

社会人野球での挑戦

1970年に日立製作所に入社すると、同社野球部で都市対抗野球大会に5年連続出場。1973年の大会では四番打者としてチームを牽引しましたが、準決勝で敗退。しかし、社会人ベストナイン外野手部門に2度選ばれるなど、社会人野球でもその実力を証明しました。

柏レイソル再建への挑戦

日立製作所、日立建設設計を経て、2003年3月には柏レイソルの運営会社「日立柏レイソル」の社長に就任。就任後、チームは2年連続でJ1残留プレーオフに回るなど苦戦。2005年にはJ2降格という結果に終わり、サポーターからは辞任を求める声も上がりました。しかし、小野寺は「チームを建て直し、1年でJ1に戻すことが私の責任」と語り、2006年も社長職に留任。その言葉通り、チームを見事に立て直し、1年でのJ1復帰を果たしました。

2007年3月末に社長を退任する際、降格決定時にはサポーターから厳しい声も浴びせられましたが、J1復帰後の退任時には、サポーターからの社長コールと選手たちの胴上げで盛大に送り出されました。このエピソードは、彼がクラブにもたらした功績と、サポーターからの信頼を物語っています。

その後

社長退任後は、日立建設設計に戻り、常務取締役を務めました。また、日立システムズネットワークス営業主管シニアアドバイザー、そして故郷である気仙沼市の「みなと気仙沼大使」としても活動しています。

人柄

明治大学野球部の1年先輩である星野仙一氏との親交も深く、その人柄は多くの人に慕われています。

小野寺重之は、野球選手、経営者として、常にチームを勝利に導くために全力を尽くしました。その情熱とリーダーシップは、多くの人々に感動を与え、記憶されています。

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