小針進

小針進（こはり すすむ）は、1963年1月1日生まれの日本の政治学者です。現代韓国・朝鮮社会論、そして北東アジア地域研究を専門としています。彼は静岡県立大学の国際関係学部教授であり、附属現代韓国朝鮮研究センターのセンター長も務めています。

学歴と職歴

小針氏は、1986年に東京外国語大学外国語学部朝鮮語学科を卒業後、国際観光振興会（現在の国際観光振興機構）に入職しました。1991年からはソウル事務所の次長として勤務しました。その後、西江大学校公共政策大学院で修士号を取得し、ソウル大学校行政大学院の博士課程にも在籍しました。この間には、在外大韓民国日本国大使館にて政治部専門調査員も務め、実務経験と学術研究の両面で研鑽を積みました。

1997年より静岡県立大学に籍を移し、大学院国際関係学研究科の助手、国際関係学部の助教授を経て、2007年に教授に就任しました。また、大学内では学生部長も務めるなど、教育・研究活動以外にも大学運営に貢献しました。

研究分野と業績

小針氏の研究は、現代韓国・朝鮮社会に焦点を当てています。その研究成果は、専門的な論文だけでなく、一般読者向けの啓蒙書としても発表されており、韓国社会に対する深い理解と洞察に基づいた分析が特徴です。特に、自身の体験に基づいた韓国に関する著書は、読者にリアリティあふれる韓国の姿を伝えています。

2016年には、教育活動における優れた業績が評価され、静岡県立大学学長表彰を受賞しました。これは、小針氏の教育者としての高い能力を証明するものです。

主な著作

小針氏は、数多くの著書を執筆しています。主なものとしては以下の書籍が挙げられます。

『韓国ウオッチング』（時事通信社、1995年）
『世紀末韓国を読み解く』（東洋経済新報社、1998年）
『韓国と韓国人――隣人たちのほんとうの話』（平凡社、1999年）
『韓国人は、こう考えている』（新潮社、2004年）
* 『日韓交流スクランブル』（大修館書店、2008年）

また、共著や編著、翻訳書も手掛けています。

その他

小針氏は、研究活動以外にも、学会やシンポジウムなど、多方面で活動しています。その専門知識と実務経験に基づいた知見は、現代韓国・朝鮮社会を理解する上で重要な貢献となっています。

小針進は、単なる研究者ではなく、長年の経験と知識に基づき、日韓関係、ひいては東アジア地域研究において重要な役割を果たしている人物と言えるでしょう。

彼の研究活動や著作を通じて、韓国社会への理解がより一層深まることが期待されます。

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