小長井誠

小長井 誠 (こながい まこと)

概要

小長井誠氏は1949年に静岡県掛川市で生まれた、日本の著名な太陽光発電の研究者です。東京工業大学名誉教授として知られ、また東京都市大学の特別教授も務めています。研究活動では、特に薄膜太陽電池に関する業績が多く、半導体や太陽電池の物性に関する教科書も執筆しています。

経歴

小長井氏は、1968年に静岡県立掛川西高等学校を卒業した後、1972年に東京工業大学工学部電子工学科を卒業しました。続いて、1974年に同大学の大学院理工学研究科で修士課程を修了し、その3年後の1977年には博士課程を終え、助手に就任しました。彼の同期には久間和生氏がいます。

彼は高橋清研究室で学び、1981年に助教授に就任しました。その後、1991年には教授に昇進し、2001年には副学長総括補佐、さらに研究戦略室室長補佐も兼務しました。2008年には評議員、また太陽光発電システム研究センターの長も務めています。

日本学術会議の会員としても活動しており、2011年からは文部科学省の革新的エネルギー研究開発拠点形成事業の研究総括を担当しています。また、応用物理学会の会長をつとめた実績もあります。

2015年には定年を迎え、東京工業大学から名誉教授の称号を授与されました。その後、東京都市大学の総合研究所特任教授も務めています。また、2017年には日本学術会議連携会員となり、2019年には科学技術分野の文部科学大臣表彰審査委員会の委員に就任。2020年には特別教授としての役割を担っています。

受賞歴

小長井氏は多くの受賞歴を有しています。1978年には手島精一記念研究賞奨励賞を受賞し、1982年には電気学会の学術振興賞や論文賞を獲得しました。1988年には再度手島精一記念研究賞を受賞し、その著書『半導体超格子入門』が評価されました。

1999年にはPVSEC Awardを受賞し、2002年にはWorld Renewable Energy NetworkからPioneers Awardを授与されました。2006年には韓国通商産業エネルギー大臣から感謝状を受け、2008年には応用物理学会のフェロー表彰を受けています。さらに、2009年には文部科学大臣表彰の科学技術賞、2013年には紫綬褒章を受章、2014年にはHAMAKAWA Awardを授与され、2024年には瑞宝中綬章の受賞が決定しています。

著書

小長井氏は数多くの著書を執筆しています。主な著書には、

• - 『太陽電池の基礎と応用』 (共著) - 2010年、培風館
• - 『薄膜太陽電池の基礎と応用』 - 2001年、オーム社
• - 『半導体物性』 - 1992年、培風館

などが存在します。これらの著作は、太陽光発電や半導体技術に関心のある研究者や学生にとって重要なリソースとなっています。

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