少女が大人になる時 その細き道

少女が大人になる時 その細き道

このドラマは1984年2月5日から3月18日まで、TBSで放送された作品で、最終回が同シリーズの集大成となるものとなりました。

概要

原作は高樹のぶ子による小説『その細き道』で、純愛をテーマにしたストーリーが展開されます。制作当初は、過去の作品の視聴率が振るわなかったため、担当プロデューサーの春日千春は「自分の好きなように製作する」と意気込んでいました。しかし、結果として視聴率は一桁で推移し、主演の伊藤麻衣子も「内容が暗かったため」とその理由を述べています。

ストーリー

物語は、山口県の女子高校を卒業した中野加世が、東京の短大へ進学するところから始まります。新生活に不安を抱える彼女は、山口県人会のパーティーで坪田精二という大学生と知り合います。二人は次第に親密な関係を築きますが、加世は精二が自分を妹のように扱うことに不満を感じ始めます。

その後、加世は精二から高校の後輩である阿部宏と紹介され、三人の不思議な関係が続いていきます。次第に加世は宏と恋に落ちるものの、精二には後ろめたさを抱えたまま交際を続けます。最終的に、加世は精二に対して自分の気持ちを告白し、精二は激怒し、彼女を罵倒する場面が展開されます。

キャスト

• - 坪田精二 (金田賢一): 24歳の早稲田大学法学部生で、裕福な家に育つ彼は、司法試験合格を目指しながらも加世との交際に結婚を意識し始めますが、試験合格までは妹的な存在として接しようと決めています。
• - 中野加世 (伊藤麻衣子): 18歳で、純粋な性格を持ちながら東京で一人暮らしを始め、精二と宏との恋愛関係を通じて成長していく姿が描かれます。
• - 阿部宏 (利重剛): 東京大学法学部に通う学生で、精二を兄のように慕っています。性格は穏やかでありながら、加世に対する情熱を秘めています。
• - 海野明子 (伊藤かずえ): 高校3年生で、初恋の相手に対する思いが複雑に絡み合う姿が描かれます。
• - 一条信也 (松村雄基): 愛を軽視しつつも、明子との関係が複雑に展開されます。

制作スタッフ

• - 原作: 高樹のぶ子『その細き道』 (文藝春秋刊)
• - 脚本: 江連卓
• - 音楽: 菊池俊輔
• - 監督: 土屋統吾郎、竹本弘一、岡本弘
• - プロデューサー: 春日千春、大映テレビ、荒川洋、山本典助

主題歌

主題歌は阿呆鳥の「愛した分だけ」で、作詞・作曲ともに多くの心に響くメロディが印象的です。

このドラマは、青春の痛みや葛藤、そして恋愛の難しさを描きつつ、世代を問わず多くの人々に共感を与え続ける作品となりました。

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