少女魔法学リトルウィッチロマネスク

少女魔法学リトルウィッチロマネスク：辺境の塔と二人の少女

2005年7月29日、LittlewitchよりWindows向けに発売された成人向けPCゲーム『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』。ブランド名である「Little witch」を体現したファンタジー作品として、高い人気を博しました。2008年6月27日には、フルボイス化され、追加シナリオを含む完全版『editio perfecta』もリリースされています。

物語の舞台：黒の塔と魔法使いの試練

主人公は、9人目の大魔法使いである青年ドミノ。魔法を単なる出世の道具としかみなさない他の大魔法使い達に嫌気が差し、辺境にある古の塔「黒の塔」へと身を寄せます。しかし、その居場所を得るためには、厳しい条件が課せられました。それは、3年という短い期間で、魔法院でも問題児扱いされていた2人の少女を一人前の魔法使いに育てること。通常数十年かかる魔法修業を、わずか3年で達成できるのか。ドミノの挑戦が始まります。

個性豊かなキャラクター達

主人公

ドミノ: 過去に冒険者として活躍した経験を持つ大魔法使い。冷静沈着で、弟子たちの成長を優しく見守ります。

メインヒロイン

アリア・ヴァングリフ: 北の大貴族ヴァングリフ公の次女。自由を愛し、やや勝気な性格。ドミノの指導のもと、魔法の才能を開花させていきます。
カヤ・シャビエ: 少数民族ロシタリ出身の少女。引っ込み思案で内向的な性格ですが、アリアと友情を育み、成長していきます。

サブヒロイン

マリエラ・グランバック: 有名な建築家で、完璧主義者。ドミノとは過去に因縁があるようです。黒の塔の建築に惚れ込み、増改築を請け負います。
オルガ・クローゼ: 「癒しの聖女」として民衆から絶大な人気を誇る女性。ドミノの能力を見極めるため黒の塔を訪れ、そのまま住み着きます。
フィアンナ・メロワ: 現皇帝の一人娘。世間知らずで純粋な性格ですが、国を愛し、真面目に政治にも関与しようとします。
オリヴィア: 元奴隷剣闘士で賞金稼ぎ。気丈で強気な性格ですが、優しい一面も持ち合わせています。
メレット: ドミノと過去に冒険を共にしたエルフ。少々大げさな言動が目立ちますが、面倒見の良い女性です。

サブキャラクター

ティエ: フィアンナのメイド。猫耳と猫の尻尾を持つシャオ族の少女。
コンスタンティーヌ: 元妖精王。人間と交わったことで妖精界に戻れなくなっています。
セファ: 黒の塔に召喚された天使。天使としての能力は低いものの、人間をはるかに超える魔力を持っています。
ロゼッタ: オルガの警護を務める女騎士。
エルモア: アリアの祖母。若々しい容姿で、孫娘を可愛がっています。

独自のゲームシステム

Littlewitchは、会話シーンに独自のシステム「FFD（フローティングフレームディレクター）」を採用することで知られています。本作では、前作の反省を踏まえ、フルFFDではなく、立ち絵に吹き出しを表示する形式にすることで、シナリオのボリュームを確保しています。

ゲームの中心となるのは、「Lesson」、「Quest」、「試験」の3つのパートです。

Lesson: 6面ダイスを振ることで「スピリット」を獲得し、魔法を習得するパート。習得した魔法は、Lesson中の特定の組み合わせによって特殊効果を発揮します。
Quest: アリアとカヤの育成、そしてヒロイン攻略に繋がるパート。特定の魔法を習得していないと、Questに参加できません。
試験: 各年度の最終週に行われる、弟子たちの育成成果を測る試験。合格しなければ、次の年度に進めません。

完全版『editio perfecta』

完全版『editio perfecta』では、全キャラクターにボイスが追加され、さらに『リトルウィッチファンディスク』収録のショートストーリーと書き下ろしのハーレムストーリーが追加収録されています。通常版のセーブデータを引き継ぐことで、既にクリアしたシナリオの再プレイを省略できます。

スタッフ

原画：大槍葦人
ディレクター：黒瀬ゆづき
シナリオ：田中一郎、日暮清治、北川晴、奈落ハジメ、木村ころや、桐月、卯月桜
音楽：Blueberry ＆ Yogurt（ヨーグルト）yan（鳥煮亭）、大嶋啓之、refio（myu）

『少女魔法学リトルウィッチロマネスク』は、魅力的なキャラクターと、独自のゲームシステム、そして重厚なストーリーが融合した、Littlewitchを代表する作品と言えるでしょう。

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